里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

冬囲いしたハクサイは品質良好

2025年02月03日 | 畑:葉菜類

冬囲いしたハクサイを適宜穫っています。
冬囲いしたのは12月19日。
品種は、トーホク種苗の中晩生種「郷秋80日」。8月28日に直播きしたもの。
冬囲いした時点では全く手をつけていませんでした。
早生ハクサイが残っていたためで、穫り始めたのは年明け後やや経ってからです。
冬囲いする時にはすでに殆どが完全結球していました。
冬囲いは2通りの方法で行っています。
こちらが作業場の中に取り込んで囲ったハクサイ。


外葉を数枚残して新聞紙で包み、逆さまに立て寄せています。


この方法は天候に左右されないので確実な方法です。但し、手間がかかりスペースが必要。
今回囲ったのはこれまでより少ない10数株。
この包みを開けてみます。


包むときに外葉数枚を必ず残すことが大事です。


外葉の数枚を剥げば綺麗な結球が出てきます。新鮮でしっかりとしています。


外葉でしっかり包んでおけば結球部分の水分は殆ど変わらず、畑のものと同等の鮮度が保てます。
重さは3.2㎏ほどでした。
こちらが畑でそのまま囲ったハクサイ。


当地でも一般的に行われている方法で、最も簡便なやり方です。不織布で覆いをしています。
今回は楽なこの冬囲いが20数株と多めになりました。
但し、天候の影響を受けやすく、大雪に見舞われれば雪に埋もれ、酷寒になれば凍害のリスクがあります。
今冬は何れでもなくこの冬囲いには恵まれた天候です。


外葉が大きくしっかりしているので、強く縛っています。


外葉の傷みは想定していたより少ない。酷寒なら外葉は殆ど枯れてきます。
不織布の効果もそれなりにあるようです。
やや大きめの株を穫ってみました。


外葉を数枚剥くと綺麗なハクサイです。凍結すれば少し変色してきますが、全く見られません。
3.5㎏ほどの大玉でした。


今冬のような天候ならこちらの方が簡便で楽と言うことになりますが、そう単純なものでもありません。
何時までも畑に置いておけばやはり外葉の傷みは大きくなってきます。
また、気温が次第に上がってくるのでハクサイも生長します。そうすると結球中で花芽が伸び割れてきます。
何れにしても、畑にそのまま囲ったハクサイは2月中には取り込む必要があります。
穫った二つを比べてみました。左が中に囲ったハクサイ、右が畑に囲ったハクサイ。


殆ど変わりません。畑の方のハクサイは隣家に差し上げました。




水墨画「人参とほうれん草」

2025年02月02日 | 水墨画:菜果
本画仙紙 色紙

ニンジンとホウレンソウの組み合わせで水墨画を描いてみました。
健康を保つ上で欠かせないとされる野菜の中でも取り分け重要とされる緑黄色野菜。
その中でもニンジンとホウレンソウは連想される品目の最上位にランクされるかもしれません。
この2品目には様々な栄養素が含まれますが、最も大きいものがβ-カロテン。
このβ-カロテンも品種や収穫する時期によって違うことが知られています。
一般論ですが、やはり色の濃い品種は含量が多い傾向にあるようです。
そして、収穫時期では冬場の方が高まるのはほぼ一致します。これは生育期間とも関連します。
夏ホウレンソウは1ヶ月も掛からず収穫されますが、厳寒期の冬ホウレンソウは100日以上を要することも珍しくありません。
β-カロテンの含量が生育日数の違うほどに差があることがデータ上にも表れています。
ところで、ニンジンとホウレンソウと言うと、小生が幼少の頃、子供の嫌う野菜の双璧だったように記憶しています。
かつては何れも味や香りが濃く個性が強かった気がします。それが品種改良が進みF1が多くなり、万人に好まれる癖のない品種に変遷してきました。
果たして現代の子供たちはどのように感じているでしょう。


原木シイタケの仮伏せ

2025年02月01日 | 山菜

原木シイタケの仮伏せをしました。
仮伏せとは温度と湿度を保ちシイタケ菌が繁殖しやすくするための作業のことです。
前日に植菌を終え、原木はコモを掛けて一晩置いています。


今回は種駒1,000個を使い切ったところで打止めにしており、本数は23本でした。


原木は次第に乾き切り口にひび割れが見えてきました。


仮伏せする場所は自宅のすぐ側。少しばかりの原木なので一輪車で何回か運びます。
以前は、家裏の日陰の場所で仮伏せしていましたが、灌水がしにくいので変えました。
この場所はコンクリートたたきになっており、直射が当たるため仮伏せにはあまり適しているとは言えません。
ただ、近くに水道があるので灌水が容易にできます。
仮伏せ中に状況によっては灌水が必要になります。近年はこの場所で仮伏せしており、あまり問題なさそうです。
一番下の2本は栗の木で単なる置き台です。


以前はいつも仮伏せ途中に散水することが多かったため、ここ3年ほどは初めに散水しました。
それで菌の繁殖も悪くないように見えるので、今年も同様にします。
とりわけ今年は降水量が極端に少なく異常乾燥だったことから原木はより乾いていると判断しました。
これまでの経験で、全部原木を積んでから散水すると下までうまく掛からないようです。
1列並べたところでまず軽く散水しました。


昨年やったように今回も1段積むごとに軽く散水することにしました。


そのためとは言いませんが、昨年は稙菌1年目の秋から結構穫れたのです。
これで全て積み上げました。


最後の散水が終わりました。


そう言えば、とここで気付きました。本来、仮伏せは薪積みにするのが普通らしいのです。
昨年と同じことを繰り返してしまいました。完全に縦横に積む癖が付いてしまったようです。
いまさらしょうがありません。昨年もそれで大した支障はなかったと都合良く解釈。
この場所は直射をまともに浴びるためコモで周りに覆いをします。これは絶対。


コモは仮伏せが終わればもう使えなくなってしまうので処分しても惜しくないものを使用します。
最後に古ビニールで覆いをして終了です。


古ビニールも毎年使っている年季の入ったもの。
コモとビニールの組み合わせで温度と湿度が適当に保たれることを期待。これまでの結果はまずまずです。
3、4週間経過したところでシイタケ菌の発生状況を確認します。