里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

川辺の白鳥と白銀の蔵王連峰を撮る

2025年02月18日 | 小旅

たまたま所用で出かけたついでに、白鳥を見ようと思い立ちました。
これまで何度か訪ねていますが、暫くぶりです。
当県には白鳥の飛来地がかなりあり、有名なのはラムサール条約にも登録されている県北部の伊豆沼・内沼です。
県南部にも次第に増え小規模ながら数カ所の飛来地があります。最も古いのがこちら。


東北本線東白石駅に近い阿武隈川支流の白石川で、松ヶ丘河川公園(白鳥公園)という名前は今回知りました。


対岸が東北本線東白石駅。丁度貨物列車が通ったところ。東北自動車道白石ICからもほど近い場所です。


当地は白石市と思っていましたが、今回改めて標識を確認すると蔵王町分でした。市町境に位置します。
以前訪れたときはもっと多数いたと思いましたが、大分少なくなっていました。


餌を求めて一時飛び立っている可能性もあります。近くの麦畑で啄んでいる姿を見かけました。


近づいても全く逃げるそぶりを見せません。最近は餌付けを止めていると聞いていましたが。


数的にはカモの方がはるかに多い。のんびりと日向ぼっこをしていました。


この地は大正時代に身を挺して川で溺れた生徒たちを救った小野訓導殉職の地としても知られています。


ちょっと移動したところで眼前にくっきりと蔵王連峰が見えました。


白銀の蔵王連峰が綺麗に見えるチャンスはそうありません。この季節は見えるときはクリアに見えます。
全く予定していなかったのですが、急遽絶景ポイントから撮ってみることにしました。
白鳥公園からは北方向、東北本線北白川駅の近く。流れている川は白石川、中央に橋が見えるのが東北新幹線。


小生の場合、狙って撮ることは殆どないため単なる偶然、運任せです。このくらいクリアに見えるのは珍しい。


蔵王連峰は、蔵王山(ざおうざん)と呼ばれることが多いのですが、蔵王山という単独峰はありません。
お釜のある刈田岳を中心に北東から南西に宮城県と山形県を跨ぐ多くの峰が連なる連峰です。
このポイントから見えているのは宮城県側で宮城蔵王あるいは表蔵王、南蔵王と呼ばれることもあります。


次いで、逆に南に移動し、東北新幹線白石蔵王駅のほど近く。


左手前に見えるのが東北新幹線の白石蔵王駅。白銀輝く蔵王連峰が迫力ある姿を見せてくれました。


一帯に雪が全くないのが残念。今年は特に降雪が少ないですが、雪に覆われる時は肝心の蔵王が見えないことが多い。
この地点からだと蔵王連峰でもいわゆる南蔵王といわれる峰々が望めます。左から不忘山、屏風岳が綺麗に見えます。


中央にはみやぎ蔵王白石スキー場のゲレンデが見えます。今年山は1mを超える積雪に恵まれ喜んでいることでしょう。
思いがけず川辺の白鳥と白銀の蔵王連峰を撮ることが出来ました。

小振りの茎立ち菜に追肥と土寄せ

2025年02月17日 | 畑:花菜類

越冬中の茎立ち菜に追肥と土寄せをしました。
茎立ち菜は当地では通称「茎立ち」。とう立ち菜のことです。
我が家で作っている茎立ち菜は仙台雪菜、かき菜、つぼみ菜の3種。
茎立ち菜はアブラナ科のトウを食するもので、各地域に根ざした在来種が多々見られます。
我が家ではトウを食するナバナ類の中で冬季に穫れるアスパラ菜、寒咲花菜に続き春先に穫れてきます。
種播きは10月21日。例年並ですが昨年よりは少し遅い。
我が家では標準よりは早播きし大株にして越冬させます。
その方がわき芽が多くなり沢山穫れるからですが、今年は小振りです。
極端な降水量不足だったことと2月に入ってからの低温が影響しているのではないかと思います。
昨年は暖冬で何れも今年より一回りも二回りも大きくなっていました。
これが「仙台雪菜」。


当地方のいわゆる伝統野菜で、葉物としても美味しい。
我が家ではトウが他より早くから穫れ、柔らかく美味しいので茎立ち菜として作っています。
3種の中では一番弱く作りにくい。旺盛だった昨年に比べると小柄ながら欠株はないのでまずまずと言ったところ。


低温に晒され縮みが出ています。
畝の両肩に追肥。


見にくいですが小さい白い粒が肥料です。
追肥用の粒状化成肥料が甚だ高いため在庫の硫安に苦土石灰を混合し施用しました。
土寄せに管理機を使用。


但し、あまり跳ね上げると土が葉に被ってしまうので、根元までは寄せられません。
この後、クワで根元まで十分に寄せました。


昨年はこの時期すでにわき芽が大分見えていました。今年は少し遅れそうです。
こちらは「かき菜」。


「かき菜」は在来アブラナの一種で、北関東での呼び名。類似のアブラナが各地にみられます。
丈夫で作りやすく、我が家では昔から作っています。


但し、昨年、今年と育ちがイマイチ。欠株はありません。
同様に追肥して土寄せ。


「かき菜」は元来丈夫で最終的には大きく育つのが常です。これから次第に旺盛になってくるでしょう。


「かき菜」は「仙台雪菜」のように葉物としての利用はできず、茎立ち菜としてのみです。
トウと言っても蕾が大きくなる前に伸びてきた新葉を利用するのが特徴。
こちらが「つぼみ菜」。


「かき菜」と葉の形が似ています。但し、こちらは葉色が明緑色で艶があります。
他の2種に比べて生長が早い。「かき菜」より一回り大きくなっています。


昨年はこの時期にすでに沢山のわき芽が伸びていました。さすがに今年はそうはなっていません。
同様に追肥し土寄せ。


「つぼみ菜」は名前のとおり花の咲く前の蕾のうちに新葉を食べます。


他の2種より穫れるのが明らかに早く、通常でも3月10日頃に穫れ始めます。昨年は特に早く2月中から穫れ始めました。
何れの茎立ち菜も暖冬だった昨年よりは10日から2週間ほど遅れるでしょう。概ね平年並と想定しています。


水墨画「昇仙峡」

2025年02月16日 | 水墨画:風景他
                       画仙紙 半切1/3    

2019年10月、台風19号の被害に目をつぶりささやかな旅を決行。信州から甲州に足を伸ばしました。
甲府市には仕事がらみで行ったことはあるのですが、その時は観光は出来ずじまい。
一度は訪ねたいと思っていたのが昇仙峡。絵になりそうだという予備知識を得ていたからです。
渓谷に沿って遊歩道があり、断崖や奇岩、滝などが次々に現れ変化に富んだ渓谷美を楽しめます。
画のモチーフになりそうなスポットも多々あります。
その中の断崖絶壁の代表的なところが覚円峰。
その上で覚円禅師が修行されたところからその名が付いたと言います。
霧が立てば一瞬中国の黄山や武陵源を想起させるような景観と言ったところでしょうか。
もっとも黄山や武陵源を実際には見たことがないので大げさと言われるかもしれません。



小カブは良作のうちに間もなく終了

2025年02月15日 | 畑:根菜類

小カブは11月半ばから間引きを兼ね穫り始め、11月末から本格的な収穫開始。ほぼ3ヶ月が経過しました。
穫り始めから暫くは葉で覆われ隙間が見えなかったものが、今は俄然隙間が多くなりました。


残った小カブが容易に数えられるくらいになってきました。


品種は「耐病ひかり」。
昔からの品種ながら収穫期間が長くなっても味が落ちない優秀な品種です。
厳寒期でも覆いなどはせず低温に晒し続けています。
雪も被ったのでさすがに葉柄が垂れ外葉が枯れてきたものがあります。


それでも甘味や旨味は十分、美味しい小カブを食することが出来ます。


前年のような暖冬とは違い今冬は例年並みの寒さ。酷寒ともなれば凍害を受けます。
蕪が殆どが地表に出ているため凍害が酷くなると飴色に変色してきます。
しかし、幸い今冬は極端な低温にはなっていません。最低気温-5℃以下は単発で若干、真冬日は記録しませんでした。
最後まで凍害というほどの症状はなく終わりそうです。葉が次第に黄ばんでくる程度ならしょうがありません。


しかし、それなりの変化は見られます。
このように表面にアントシアニンが発色し薄らと紫がかってきた蕪があります。割れも見られます。


この時期になれば当初の滑らかな肉質というわけにはいかず硬くなってくるのは否めません。


我が家は一貫して浅漬けオンリーなので味や食感の変化は分かります。
硬さはあっても未だ繊維質はあまり感じられず旨味があります。小生は毎食食べても飽きが来ません。
助っ人宅では煮物にもよくするそうで、硬さなどは何の問題もないと言います。
これは助っ人が穫り我が家の分と置いていった小カブ。


形はやや不揃いながら肌は依然綺麗です。
今作は殆ど無駄なく取り尽くして良作のうちに間もなく終了です。
なお、シュンギクは昨年はこの時期まで持っていましたが、今年は1月20日過ぎを最後に終了となりました。

超大株の縮み雪菜を穫る チンゲンサイも

2025年02月14日 | 畑:葉菜類

縮み雪菜が超の付く大株になりました。
バラ播きしたものを間引きし、11月10日頃から抜き取り収穫を開始。
1ヶ月前くらいには大部分は目標の最終株間30㎝に達しました。
その後も穫り続けていますが、雪も被り1ヶ月前の姿とは大分変化しています。
但し、一方方向から穫るのではなく全体的に間引き的な収穫を続けています。
そのため穫ればすぐ葉が広がり隙間は依然としてできず畝を覆い尽くします。


厳寒期でも防寒は全くしないので外気には晒され続けています。
縮み雪菜はターサイの変異株から育成されたと言われており、低温期に葉が広がる点では似ています。
しかし、ターサイほどには地べたに這いつくばりません。


小生はターサイが好みで長く作ってきましたが、昨年から縮み雪菜だけになりました。
当地ではターサイは今頃になると外葉は少し枯れ全体的に小さくなり始めます。
縮み雪菜は耐低温性でも優るようです。
それでも全く低温障害が出ないわけではありません。
この白くなった葉は低温に晒され霜焼け状になったものです。


さらに暫くするとこのように変色してきます。


ターサイとの大きな違いは低温に晒されると縮みが一層多くなるのと光沢が落ちないことです。
そのため見栄えでもはっきり優勢と言えるでしょう。


当地方でターサイが定着せず縮み雪菜が年間通して店に出回るようになったのも当然かもしれません。
但し、店には大株の縮み雪菜は出回りません。ホウレンソウや小松菜などと同じ程度のものだけです。
しかし、ターサイ同様厳寒期の大株こそ本物の美味い縮み雪菜かもしれません。
そのためには自ら作る以外になさそうです。


穫ってみました。かごに入りきれないほどの大株です。


新聞紙と比べてもその大きさが分かるでしょう。


大株のターサイが広がったのを知る方は似たところや違いが分かるかもしれません。
こちらのチンゲンサイもまだ穫れています。


縮み雪菜と同様に穫ってきましたが、大株でも縮み雪菜のようには広がらないので空間は多くなりました。


もともと葉が明緑色ですが、低温に晒され大分黄ばんできました。葉柄も凍害気味のものがあります。


外葉は少し傷んできたので2、3枚外して利用します。


それでもずっしりと重くボリューム満点で旨味があります。


こちらもこのような大株が出回ることはありません。