松竹新喜劇の劇場中継は最初、生中継ではじまりました。
舞台正面の客席の一番後と、両袖の桟敷に三台のカメラ、レンズは600、400㍉、250㍉、135㍉の四本の固定レンズ付きがセッティングしてあります。
放送中の前番組は後コマーシャルに入ります。そして、次に劇場中継番組のタイトルが入ります。そして、現場に絵が切り替わったところで、カメラサイドにいるADさんが、舞台の袖に待機している劇場の舞台監督さんに、懐中電灯を回して合図を送ります。やがて、場内は暗くなり、緞帳が上がって芝居が始まります。
VTRがテレビに導入されて、劇場中継も時間的な制約もなく、楽になりました。また、カメラもトランジスター化してレンズはズームレンズに変わってゆきました。
中継の打ち合わせに藤山寛美さんの楽屋へおじゃましたときです。
「どうも、あのズームレンズは具合が悪い」
話をよく聞きますと、どのサイズで私を撮っているのかわからないと云われるのです。前は、600㍉だと、寄りの大写しだな、とか、250㍉だと、二、三人のショットだなと見当がついて、芝居の段取りがついたが、ズームレンズだとサイズが分からない…。
「ズームインしたら旗かなんか上がるようにできないか…」
ご説ごもっともです。カメラマンも隣のズームレンズのカメラがどのサイズで撮っているのか分かりません。レンズの横に今、何㍉で使用中というバーが出るのですが、暗い時は分かりません。カメラの横についている送り返しボタンを押せば、そのカメラのファインダー像を見ることができますが…。
カメラクラブの撮影会もマクロレンズだと、花のアップを撮っているなとか、望遠レンズで狙っているなと見当がつきましたが、いまは、高級デジタル一眼レフに大きなズームレンズつきですから、何を写しているのかわからなくなりました。
舞台正面の客席の一番後と、両袖の桟敷に三台のカメラ、レンズは600、400㍉、250㍉、135㍉の四本の固定レンズ付きがセッティングしてあります。
放送中の前番組は後コマーシャルに入ります。そして、次に劇場中継番組のタイトルが入ります。そして、現場に絵が切り替わったところで、カメラサイドにいるADさんが、舞台の袖に待機している劇場の舞台監督さんに、懐中電灯を回して合図を送ります。やがて、場内は暗くなり、緞帳が上がって芝居が始まります。
VTRがテレビに導入されて、劇場中継も時間的な制約もなく、楽になりました。また、カメラもトランジスター化してレンズはズームレンズに変わってゆきました。
中継の打ち合わせに藤山寛美さんの楽屋へおじゃましたときです。
「どうも、あのズームレンズは具合が悪い」
話をよく聞きますと、どのサイズで私を撮っているのかわからないと云われるのです。前は、600㍉だと、寄りの大写しだな、とか、250㍉だと、二、三人のショットだなと見当がついて、芝居の段取りがついたが、ズームレンズだとサイズが分からない…。
「ズームインしたら旗かなんか上がるようにできないか…」
ご説ごもっともです。カメラマンも隣のズームレンズのカメラがどのサイズで撮っているのか分かりません。レンズの横に今、何㍉で使用中というバーが出るのですが、暗い時は分かりません。カメラの横についている送り返しボタンを押せば、そのカメラのファインダー像を見ることができますが…。
カメラクラブの撮影会もマクロレンズだと、花のアップを撮っているなとか、望遠レンズで狙っているなと見当がつきましたが、いまは、高級デジタル一眼レフに大きなズームレンズつきですから、何を写しているのかわからなくなりました。