私は船員さんのあとについて
階段を下りていきました。
階段の途中には鉄格子が
張られていて、谷底のような船底が
丸見えです
… … …
怖々と、わくわくする不思議な
気持ちで船底にたどりつきました
巨大なレシプロ・エンジンが並んで
います。巨大なシリンダーが、そして
ピストンがドスンドスンと上下しています。
… … …
この巨大なエンジンを目の前に
して、すっかり圧倒されてしまいました。
エンジンの後の方にボイラーが見えます
真っ赤に見える焚き口に
石炭が投入されていきます。
… … …
エンジンの構造は蒸気機関車と
同じです。その蒸気機関車が
縦に並んだような構造でした。
… … …
この圧倒的な景色にだんだん馴れて
きました。エンジンを見ていると
ピストンの軸受けや、可動部分に
油差しで、油を注いでいます。
それも、30分おきくらいです。
「どうして、何度も何度も油を
注しているのか?…」と
隣の船員さんに聞きますと…。