疲れがたまっていたり、糖尿病であったり、何らかの理由で免疫が落ちていて、皮膚が弱い方の中には、すぐに皮膚に化膿性の疾患が出てお困りの方が多いものです。
今回は蜂窩織炎などの、慢性的に起きる皮膚疾患についてお話をしたいと思います。
もちろん、患者さん一人ひとりの問診の上、その方の現状と体質の両方を鑑みて処方をするのが、漢方医学の素晴らしいところなのですが、まずは症状を止めなければいけない場合があります。
このような皮膚の化膿性の症状が起きているときに、一押しの方剤は、排膿散及湯(はいのうさきゅうとう)です。
これは、前回の「おしりの不都合の話」でも出てきた方剤で、皮膚が化膿している、腫れている状態に著効いたします。蓄膿症などの耳鼻咽喉科系の疾患にも使えます。
そして、蜂窩織炎などの慢性的な可能性疾患の体質改善と予防には柴苓湯(さいれいとう)がお勧めです。この方剤は体の水代謝を正常にする五苓散とストレス緩和と余分にこもった熱を発散させる小柴胡湯(しょうさいことう)の合方(二つ以上の方剤を合わせたもの)です。
もし、患者さんの体質が、いつもいつも食欲が旺盛で困るくらいな場合は、小柴胡湯の代りに、大柴胡湯(だいさいことう)と五苓散の合方といたします。
柴苓湯は一般的には慢性肝炎、肝硬変、ネフローゼ症候群、腎炎、腹水の除去、下痢症状の時に使われます。しかし、この方剤には免疫の向上という効果も期待できます。
柴苓湯を服用すると、発熱とともに年に何回も発症していた、蜂窩織炎などの化膿性疾患の発送回数が極端に減ってまいります。そして、やはり体力的に落ちてしまって、疾患が発症した時には、排膿散及湯を併用して、症状を取り去ることです。
排膿散及湯はHPに載せております。
http://www.kanpouamerica.com/product/146
五苓散と柴苓湯はまだHPには載せていませんが、ご相談があれば、詳細な問診の上、処方をいたしております。
いつでもお気軽にご質問をなさってください。
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