ごっとさんのブログ

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人はなぜ病気になるのか その4

2015-11-08 10:29:58 | 健康・医療
このタイトルでいろいろ書いてきましたが、最大の理由が微生物感染であることは確かです。2番目が老化による、いわば部品の劣化、これも逃れようがないものです。3番目のがんも生物が増殖することによって生命を保つ以上、ある確率で起こってしまうものです。

4番目のアレルギー疾患、これは実は私もよくわからないことです。このブログでも度々触れてきたように、免疫システムというのは、生命の最大の防御機構で、多数の病原菌などに囲まれていても、発病せずに済んでいるのはこのシステムのおかげです。それが人間に対してたいした異物でもないのに、単に排除するだけではなく、過剰に反応してしまったり(花粉症、アトピー等)、人間の組織自体を異物とみなして攻撃してしたり(リウマチなどの膠原病)、防御するどころか悪さをするのがアレルギー疾患ということになります。

なぜこのような現象が起きるかは、よくわかっていないようです。単純に言えば、免疫システムがしっかり出来上がっていないということになるのかもしれません。人間の生活環境が清潔になりすぎ、免疫システムが出来上がる2歳ころまでに、ほとんど微生物との接触がなく、そのために細菌性免疫が確立できないという説もあります。花粉症などは、この説で説明しているようですが、リウマチなどはなかなか原因がわからないようです。

ですからアレルギー疾患に対しては、現在でも対症療法しかなく、予防ももちろんできません。現代病的な云いかたをする場合もありますが、生活習慣とは関係ないような気がします。

さて最後の5番目が精神・神経疾患です。これはうつ病などの疾患だけでなく、神経系の不調による多くの病気が含まれます。人間身体を正常に保つためのシステムで、重要なものが自律神経系です。緊張するときは交感神経が働き、副交感神経によってリラックスするという、微妙な調整によってすべての臓器の恒常性が保たれています。これが崩れてしまうものを総称して精神疾患と考えています。

この原因でストレスがよく使われますが、これは原因不明の言い逃れのための言葉のような気もします。確かに精神疾患は、近年増加しているようですが、あまり原因は特定できていないようです。この問題は私もよくわかりませんので、ここでは5番目の原因として挙げておくだけにします。

以上長々と書いてきましたが、本来健康である人間が、病気なる原因はこの5種類といってよいでしょう。これらは残念ながら予防することは困難です。しかし人間の体には、健康な状態に保つ機構がしっかりしていますので、通常は問題なく過ごせるようにできている、これが結論なのかもしれません。