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自覚症状がない肝臓ガンのサイン

2024-11-23 10:35:49 | 健康・医療

沈黙の臓器といわれる肝臓ですが、肝臓ガンは初期の段階では自覚症状がなく、ある程度進行してから症状が現れることが多いのが特徴です。

年齢別にみた肝臓ガンの罹患率は、男性では45歳から増加し始め、70歳代に横ばいとなります。女性では55歳から増加し始めて、罹患率、死亡率は男性の方が高く、女性の約3倍であるといわれています。

日本国内の肝臓ガンの死亡率の年次推移は、男女とも最近減少傾向にあり、罹患率は男性で減少、女性で横ばいになっています。肝臓ガンは主にウイルス性肝炎、アルコール性肝炎、非アルコール性脂肪性疾患などのよる慢性的な炎症で起こります。

そのうち約90%はB型肝炎・C型肝炎ウイルスであり、長期間ウイルスに感染し肝臓の破壊と再生が繰り返されると、やがて肝臓が硬くなり肝硬変になります。

その過程でガン細胞を増殖させるガン遺伝子や、本来は細胞のガン化を抑える役割を持つガン抑制遺伝子が影響を受けて、遺伝子の突然変異が積み重なり、肝臓ガンを発症するといわれています。

肝臓ガンの治療では、肝切除手術、ラジオ波焼扼療法、カテーテル治療、抗ガン剤治療、分子標的薬、肝移植などが挙げられます。初期には自覚症状がほとんどなく、進行した場合には腹部のしこり、腹部圧迫感、腹部の痛みなどが出現する場合があります。

肝臓ガンが進行すると肝臓の機能が低下し、黄疸・むくみ・かゆみ・倦怠感などの症状が現れます。通常健康診断やほかの病気の検査の際に、見つかる場合も少なくありません。肝臓がんの病状が進行すると肝臓の機能が低下し、皮膚や眼が黄色くなる黄疸が現れます。

黄疸は血液中のビリルビンが増加することで発症するものです。ビリルビンはヘモグロビンが分解されることで生じるもので、通常であれば肝臓で処理されていますが、機能が低下するとビリルビンが処理されなくなり、血液中に増加し黄疸が現れます。

また肝臓ガンを疑う意外なサインとして、むくみが挙げられます。むくみとは何らかの原因によって、皮膚もしくは皮膚の下に水が溜まっている状態です。

肝臓は不要な物質を解毒し排出する働きがあるため、肝臓の機能が低下すると不要な物質が排出されず血液循環が悪化しむくみが発生するといわれています。その他かゆみも肝臓ガンの症状のひとつといわれています。

黄疸が出れば肝臓が悪いという感じがしますが、むくみやかゆみではなかなか気づくことができず、進行してしまうのかもしれません。>