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ヨーグルトと長寿の間にある秘密とは

2024-10-02 10:31:47 | 健康・医療
私は若いころ(中年ですが)はよくヨーグルトを食べていたような気がします。それほど好きではなかったのですが、女房が子供の分も含めて買い置きしてたので、自然と食べていたような気がします。

このヨーグルトが「脳腸相関」と呼ばれるメカニズムに効果があるという報告が出ています。1908年にノーベル賞を受賞したウクライナの微生物学者は、免疫の仕組みを解明して受賞しましたが、晩年は老化に関する研究に取り組んでいました。

大腸に便が滞留することで大腸内にすんでいる腐敗菌が有害物質を産生し、それが細胞の老化を早め短命の原因となっているのではないかと考えるようになったのです。またブルガリア地方に100歳以上の人が多いことに注目し、この地方の食事を調べました。

その結果他の地方と比較してヨーグルトが愛飲されていることに気づき、ヨーグルトこそ長寿の要因ではないかと考えるのに至ったのです。

そこでヨーグルトを飲むことで乳酸菌が腸内に住みつき、有害物質を産生する腸内の腐敗菌を駆逐し、長寿を得ることができるのではないかという「ヨーグルト不老長寿説」を唱えました。この説によって、ヨーグルトがヨーロッパで広く普及するようになりました。

しかしこの説は当時多くの学者たちによって反論されました。胃酸や胆汁によって乳酸菌は死滅してしまうため、大腸にまで乳酸菌が到達して住みつくことは不可能ではないかというものでした。

しかしこの説から約100年後、乳酸菌などの腸のマイクロバイオータが、ヒトの健康に重要な働きをしているのではないかと再び認識され始めたのです。それは腸内マイクロバイオータのゲノム解析がおこなわれたことがきっかけです。

2006年ワシントン大学の研究者は。次世代シークエンサーを用いてメタゲノム解析という新たな手法を開発し、腸内マイクロバイオータの分類法を確立しました。具体的にはマウスやヒトの糞便を回収し、その糞便中に存在するすべての腸内マイクロバイオータのDNAを抽出します。

さまざまな腸内マイクロバイオータ由来の物が含まれますが、それらすべてのDNA配列をまとめて解読し、得られたDNA配列がどの細菌に対応するかをスーパーコンピュータを用いて決定しました。

これによって糞便中の腸内マイクロバイオータに含まれる細菌の種類やその細菌が腸内でマイクロバイオータに占める割合、そしてその細菌の機能を推定できるようになりました。

長くなりましたので一部省略しますが、こういった研究により「ヨーグルト不老長寿説」がまた注目されるようになったわけです。

ヨーグルトが不老長寿に効くかは分かりませんが、おやつなどでちょっと食べても良いのかもしれません。


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