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「急性大動脈解離」の前兆と原因、治療法

2023-11-03 10:39:04 | 健康・医療
最近「大動脈解離」の記事をよく見かけますが、私の友人もこれで定期的に病院に行っているようです。

ただどうもこの病気がどんなものなかよく分かりませんでしたので、その解説記事を紹介します。大動脈は外側から外膜、中膜、内膜の3層構造になっています。

大動脈解離とはこの大動脈が何らかの原因により裂けてしまった状態のことで、簡単にいうと血管の壁の中にもう1本血液の通り道ができてしまった状態です。

大動脈は通常非常に弾力に富みしなやかですが、何らかの理由でこの内膜に裂け目ができて、その外側を走っている中膜の中に血液が入り込み、大動脈の中に血液の通り道が2つできてしまうことがあります。

この状態を大動脈解離といいます。ほとんどの場合何の前触れもなく突然発症しますが症状としては、1.胸あるいは背中に激痛が走る、2.病状の進展につれて痛みが胸から腹さらに脚へと下向きに移っていく、3.いきなり意識を消失したりショック状態になる、などです。

典型的な症状は突然の背部痛です。激しい痛みが急に生じ、吐き気や嘔吐が起きる場合もあるようです。主要な臓器に続く血管まで裂け目が伸びると、血流が阻害され臓器が虚血状態となって死亡することもあります。

心臓から出て上に向か会う上行大動脈に解離が起きると、1時間に1%ずつ死亡率が上がるといわれています。上行大動脈に解離が起こるものをスタンフォードA型、背中側を胸から横隔膜に向かって走行する下行大動脈に解離が起きるものをスタンフォードB型と呼んでいます。

A型の方が危険度は高く、一般にB型はA型より予後が良いとされています。急性大動脈解離を引き起こす原因としては、動脈硬化、高血圧、喫煙、ストレス、脂質異常症、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群、遺伝、などが考えられるようです。

特に高血圧は関係が深いとされ、血圧が高いと血管への負担も大きくなり、内膜に亀裂が生じやすくなるからです。この治療法は解離している部位や病状によって大きく変わります。裂け目が心臓に近いA型には、直ちに緊急手術をしないと24時間以内に93%の人が亡くなります。

A型以外では緊急入院となりますが、手術をしないで血圧コントロールやリハビリが中心の治療となることが多いようです。

以上が大動脈解離の概要ですが、やはりストレスや高血圧、運動不足、睡眠不足などの要因で発症するリスクが高いため、定期的に血管の状態をチェックする必要があるようです。


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