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カビの時期には「過敏性肺炎」に注意

2022-06-14 10:26:27 | 健康・医療
私はもう10年以上前ですが喘息と診断され、それ以来吸入薬を処方されています。

それ以後発作のような咳は全く出ていないのですが、若干肺気腫の傾向があり、タバコを吸っていますのでその対策も含めて続けています。

今年は雨の日が多く梅雨が早まるのかもしれませんが、この時期になると「過敏性肺炎」というカビが原因の肺炎に注意するようにいわれています。

この肺炎もアレルギー性疾患のひとつのようですので、喘息などの持病があると(私は治っていると思っていますが)発症しやすいといわれています。

全体としては梅雨の時期を中心に発症することが多く、夏風邪だろうとか季節の変わり目で喘息っぽいなどと放置され、症状が悪化してから病院を受診するケースが多いようです。

主な原因となるトリコスポロンというカビは、古い家屋のジメジメした場所に発生しますが、エアコンや除湿器といった家電にも発生します。そのためしっかりメンテナンスができていないと、こういった機器から過敏性肺炎になる可能性があります。

それでも個々の体質や免疫にもよりますし、過敏性肺炎になるからといって家が汚いというわけでもありません。しっかり掃除をしていても、特定のカビに対して過敏な体質だと、過敏性肺炎を発症してしまうことがあります。

過敏性肺炎になると風邪のような症状が出始め、咳や熱が出ることも多く、この時期症状だけでは新型コロナと区別できません。しかしCT等肺の画像診断を行うと、肺の中にたくさんの粒のようなものが観察され、新型コロナとは明らかに違った映像になりますので、専門科が見ればこの画像検査で識別は可能です。

過敏性肺炎の一番の治療は、当然ですがアレルギーの原因であるカビを回避することです。加湿器のカビが原因なら加湿器を掃除したり廃棄すれば大丈夫ですが、自宅全体が原因になっている場合は大掃除や場合によっては引っ越しするところまで行くことがあるようです。

呼吸器症状をほっておき悪化すると呼吸不全という状態に陥ってしまうことがあるため、病院などに緊急避難する必要があります。1週間ほど入院するだけで徐々に良くなっていきますが、炎症が強い場合はステロイドなどの抗炎症剤を使用します。

過敏性肺炎が軽快して退院しても、自宅に帰ったとたん再発することもあります。木造住宅の場合なかなかカビをゼロにすることはできませんので、次の年に過敏性肺炎を再発することがしばしばあるようです。

このように過敏性肺炎は感染症ではなく、あくまでアレルギー性疾患ですので、根治が難しい厄介な疾患といえます。現在は良い抗アレルギー薬などもありますが、やはり基本は医師との相談が重要なようです。


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