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不登校とうつ病の関連性

2024-12-03 10:32:48 | 健康・医療
もう30年以上前の話ですが、次男が小学生のころ学校に行くのを嫌がるようになりました。話を聞いたところいじめなどがあるわけではなく、単にわがままだろうとしていましたが、女房が精神科に連れていきました。

この効果かどうか分かりませんが、次男は不登校にならずに済みました。不登校は、現代の日本の教育現場が直面する最も深刻な問題のひとつです。

文部科学省の令和3年度の調査によると、2021年度の小中学校における不登校の児童生徒数は24万4940人に達し、過去最多を更新しました。この数字は前年度と比較して約25%の増加を示しており、その急激な増加傾向に警鐘を鳴らさざるを得ません。

不登校生徒の割合は全児童生徒の2.6%を占めていますが、学校段階別にみるとその深刻さがより明確になります。小学校では1.3%、中学校では5.0%と、中学校での割合が著しく高くなっています。つまり中学生の20人に1人が不登校状態にあるという現実があります。

不登校の長期化は、学習の遅れや社会性の発達の阻害、進路選択の制限など、子供たちの将来に大きな影響を与える可能性があります。特に義務教育中の不登校は、基礎学力の習得や健全な人格形成に支障をきたす恐れがあり、その影響は成人後の社会生活にまで及ぶ可能性があります。

同調査によれば、不登校のきっかけとして最も多いのは「無気力、不安」であり、小中学校ともに約50%を占めています。この無気力不安の中には、うつ病などの精神疾患が潜んでいる可能性があるようです。

一般に不登校の主要因と思われがちな「いじめ」は、実際には不登校のきっかけとしてはかなり低い割合を示しています。調査によると、いじめが不登校のきっかけとなったケースは小学校で0.3%、中学校で0.2%にすぎません。

この数字は、不登校の問題が一般的な認識とは異なる複雑な要因によって引き起こされていることを示唆しています。特に半数を占める無気力、不安を理由とする不登校に関しては、単なる怠慢や甘えとして片付けるのではなく、うつ病などの精神疾患の可能性を視野に入れた対応が必要になるようです。

不登校児童生徒の中にうつ病をかかえる割合は、一般的に考えられているよりも高い可能性があります。例えば国立国際医療研究センターの研究では、不登校を主訴として来院した児童生徒のうち36.4%がうつ病性障害と診断されています。

さらにインドの研究では、不登校を主訴として来院した児童の91%が評価時に精神障害と診断され、そのうち36%がうつ病性障害と診断されています。

私の周りでは不登校など聞きませんでしたが、こんなに小さいころからうつ病になるというのは驚きといえるようです。


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