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基準値第一主義の医者か患者にとっていい医者か

2024-11-28 10:34:28 | 健康・医療
私が新型コロナで肺炎となり退院してから2か月ぐらいでまた体調が悪くなりました。多分肺が悪いのだろうと、自宅の近くの呼吸器内科に行ってみました。

やはり肺炎になっており、ここで治療を受け、かなり良くなったと感じたころこの医師にここではできることがないから入院した大病院に行けと紹介状を書いてくれました。

やむを得ず大病院に行ったところ、ほぼ治っていると言われ、薬を処方され次週行ったところ完治しているとのことでした。結局自宅近くの医師は、検査結果を読み間違えていたようでした。この医師が良い医者かどうかやや疑問になり、その後行っていません。

患者にとっていい医者かどうかの判定はなかなか難しいことです。基準値第一主義の医者も割とどこでもいるようです。基準値第一主義の医者かどうかというのは、薬について質問してみるのが分かりやすいとしています。

基準値しか見ておらず、薬を次々簡単に出す医者なら、別の医者に乗り換えた方がいいかもしれません。患者の個人差をふまえながら、患者の具合を良く聞いて対応してくれる医者を探すことが重要です。かつて基準値第一主義に反旗を翻す出来事がありました。

2014年に日本人間ドック学会と健康保険組合連合会が合同で作った検査基準値および有効性に関す調査小委員会が発表した、新たな検診の基本検査の基準範囲です。そこで示された血圧やコレステロールの基準値は、従来発表されたものよりも緩やかなものでした。

この新基準は、150万人の人間ドック受診者のビッグデータを分析して作られたものです。150万人のなかから、過去に大きな病気をしていない、タバコも吸わない、飲酒は一日一合未満などの条件をクリアした約34万人の健康人を選抜し、さらに超健康人を絞り込み、約1万〜1万5000人の検査値をベースに、各項目の基準範囲を求めました。

その結果が今までの常識を覆すものだったのです。たとえば2014年時のメタボ健診の従来値では、標準体型はBMI25未満とされていたのが、男性は27.7、女性は26.1までが標準になりました。

総コレステロールの値も、従来値では199までが正常でしたが、男性は254に、女性は280が基準範囲となったのです。従来は高血圧とされていた140の数値でも、新基準では正常となります。

小委員会が発表した新基準値には、日本高血圧学会や日本動脈硬化学会、さらには日本医師会や日本医学会などが猛反対しました。最終的には小委員会サイドから「今回の数値は基準値となるものではない」という声明が出て、事態は一応収まりました。

ただこれらの数値はあくまでも目安であり、個人の基準値に当てはまるとは限らないと認識する必要はあるようです。

医者から基準値を押し付けられていましたが、これからは患者と医師が協力し合い、その人が快適に過ごせる「ちょうど良い値」を探していくことが重要かもしれません。


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