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地球の「生命」は宇宙から来た可能性があるのか

2022-05-12 10:35:22 | その他
このところ「生命誕生の謎」という私のもっと興味を持っていることをたびたび取り上げていますが、この生命が宇宙から来た可能性があるという報告がありました。

この生命の定義もなかなか難しいもので、諸説が入り組んでいます。一般的なものは、細胞膜などで外界と生命が分けられ、自分のコピーを作ることができ、外から取り込んだ物質を利用し生命を維持できる存在ということになっています。

最新の研究によれば、地球の生命誕生は39億年前に確認されているようですが、この地球にどうやって生命が誕生したのかは全く分かっていません。生命誕生の仮説はいくつかありますが、大きく二つの意見に分かれています。

ひとつ目は地球起源説で地球の物質から生まれたという説です。太古の地球に海ができ、色々な物質が混ざり合った「生命のスープ」に、紫外線などの宇宙線が浴びせられ偶然に生命が誕生したという説です。

もうひとつが地球外起源説で、これは「パンスペルミア説」とも呼ばれ、地球外からやってきた物質が太古の地球に何らかの作用をして、そこから生命が生まれたという説です。

今回北海道大学や海洋研究機構、九州大学などの研究グループから、太陽系の最古の隕石から生物のDNAなどに含まれる核酸塩基5種類をすべて検出したと発表されました。これまで地球外からの隕石を調べても生命の遺伝情報をになうDNAなどの部品を検出例は少ないようです。

今回研究グループが分析に使用したのは、1969年にオーストラリアに落下したマーチソン隕石、2000年にカナダに落下したタギッシュレイク隕石、1950年に米国ケンタッキー州に落下したマレー隕石の3種です。

この中でもマーチソン隕石は、太陽系ができる前の約46億年前という地球上で見つかった中で最も古い物質を含んでいるとされています。

研究グループは隕石からの抽出法に工夫を加え、さらに液体クロマトグラフや超高感度分解能質量分析計を用いることにより、核酸塩基などの物質の検出に成功したようです。

今回核酸塩基などが検出されたということは、宇宙の中でそうした有機物は普遍的に存在していると考えることができるとしています。また生命はL型のアミノ酸のみ利用していますが、今回発見されたアミノ酸はすべてL型とD型が1:1で混合していました。

その他炭素質隕石中には、核酸塩基の他にアミノ酸、糖、カルボン酸、ビタミンBなど複数の生体関連物質が含まれているようです。今回の発見は地球外起源説ということになりそうですが、研究グループは地球外物質の寄与の弱点はその絶対量が少ないとしています。

それでも太古の地球を含む宇宙には、生命誕生の原料となる物質が多数存在していたことは確かなようです。


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