かみさんはネコの保護活動を若干ですがやっています。家の周りには学生アパートが多いのですが、そこでネコを飼い卒業するときに離しておいていくケースがあるようです。
かみさんはそういったのら化したネコを捕獲し、獣医で避妊手術をして離すという活動です。最近ハーバード大学の研究グループが、飼いネコや野良ネコの数を管理するために、安全で新しい遺伝子技術による不妊処置法を開発したと発表しました。
野良ネコを捕まえて不妊手術や去勢手術をしたのちまた野生に戻すTNRという方法は、個体数の抑制に効果があるものの、獣医師の協力をはじめ負担が大きいという問題があります。
研究グループは元々ヒトの卵巣ガン発達に関連する抗ミュラー管ホルモン(AMH)の研究をしていました。AMHは胎児の男性生殖器の発達に重要な役割を果たし、このホルモンが卵巣とその中にある卵胞にも重要な影響を与えていることを発見しました。
経口避妊薬は卵胞がある程度発達してから働きますが、AMHはそれよりも早い段階の原始卵胞に作用します。またエストロゲンやプロゲステロンが、骨、脳、免疫系など全身に受容体を持ち、副作用として高血圧や血栓を引き起こすこともあるのに対して、AMHの受容体は卵巣、下垂体、子宮にほぼ限定されています。
研究グル-プはこの研究をネコにまで広げることにしました。ネコのAMHの遺伝子を持つウイルスを6匹のネコに注射しました。比較対照群として3匹のネコに遺伝子を含まないウイルスを注射しました。
遺伝子はネコの筋肉細胞のDNAに入り込み、何年もホルモンを分泌し続け、その結果卵胞の発育が抑止され排卵できなくなります。すなわち1回の注射で永続的な効果が得られるようです。
ホルモン処置の実際の不妊効果は、処置を受けたメスと繁殖力のあるオスを引き合わせたところ、すべて妊娠には至りませんでした。逆に対照群の3匹はすべて2〜4匹の子ネコを生みました。
このポイントはホルモンを注射するのではなく、ホルモン遺伝子を持ったウイルスを使用する点です。これは不妊を引き起こすウイルスを作ったことになりますが、このウイルスは複製できないため、不妊症がうつるリスクはありません。
今後の目標は処置のコストを引き下げることと、効率的に処置を施す方法を探すこととしています。やはりウイルスを注射するという事にやや気持ち悪さを感じますが、単に注射するだけで永久に避妊できるのであれば、ネコにとっても避妊手術より負担が少ないと言えそうです。
この方法が実用化するためにはまだまだ課題はありそうですが、野良ネコの個体数の抑制には効果がありそうな気もします。
かみさんはそういったのら化したネコを捕獲し、獣医で避妊手術をして離すという活動です。最近ハーバード大学の研究グループが、飼いネコや野良ネコの数を管理するために、安全で新しい遺伝子技術による不妊処置法を開発したと発表しました。
野良ネコを捕まえて不妊手術や去勢手術をしたのちまた野生に戻すTNRという方法は、個体数の抑制に効果があるものの、獣医師の協力をはじめ負担が大きいという問題があります。
研究グループは元々ヒトの卵巣ガン発達に関連する抗ミュラー管ホルモン(AMH)の研究をしていました。AMHは胎児の男性生殖器の発達に重要な役割を果たし、このホルモンが卵巣とその中にある卵胞にも重要な影響を与えていることを発見しました。
経口避妊薬は卵胞がある程度発達してから働きますが、AMHはそれよりも早い段階の原始卵胞に作用します。またエストロゲンやプロゲステロンが、骨、脳、免疫系など全身に受容体を持ち、副作用として高血圧や血栓を引き起こすこともあるのに対して、AMHの受容体は卵巣、下垂体、子宮にほぼ限定されています。
研究グル-プはこの研究をネコにまで広げることにしました。ネコのAMHの遺伝子を持つウイルスを6匹のネコに注射しました。比較対照群として3匹のネコに遺伝子を含まないウイルスを注射しました。
遺伝子はネコの筋肉細胞のDNAに入り込み、何年もホルモンを分泌し続け、その結果卵胞の発育が抑止され排卵できなくなります。すなわち1回の注射で永続的な効果が得られるようです。
ホルモン処置の実際の不妊効果は、処置を受けたメスと繁殖力のあるオスを引き合わせたところ、すべて妊娠には至りませんでした。逆に対照群の3匹はすべて2〜4匹の子ネコを生みました。
このポイントはホルモンを注射するのではなく、ホルモン遺伝子を持ったウイルスを使用する点です。これは不妊を引き起こすウイルスを作ったことになりますが、このウイルスは複製できないため、不妊症がうつるリスクはありません。
今後の目標は処置のコストを引き下げることと、効率的に処置を施す方法を探すこととしています。やはりウイルスを注射するという事にやや気持ち悪さを感じますが、単に注射するだけで永久に避妊できるのであれば、ネコにとっても避妊手術より負担が少ないと言えそうです。
この方法が実用化するためにはまだまだ課題はありそうですが、野良ネコの個体数の抑制には効果がありそうな気もします。
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