タイトルに書きました生物多様性条約の名古屋議定書などといっても、興味を持つ人はほとんどいないと思います。たぶん自然科学の研究者の中で、天然物化学という本当に狭い範囲の研究者ぐらいかもしれません。
しかしそれほど難しい問題ではなく、生物多様性条約は、各国のいろいろな生物(動物・植物・微生物)を守ろうという、いわば乱獲を規制する条約のようなものです。これはいつ締結されたかよくわかりませんが、おそらく20年以上前の話です。それに関連した名古屋議定書を昨年中に批准しようとしていたものが、うまくできていないようです。
科学の世界は、いわば早い者勝ちであり、発見した人の(あるいは組織)権利を守るという仕組みが出来上がっていました。しかしそれだけではいろいろ問題が出てきました。例えば、Aという国の固有の植物を、B国の研究者が持ち帰り、その成分をいろいろ調べたところ、非常に良い医薬品となったような場合です。
準来の規定ではこの権利はB国だけにあり、それから得られる利益も当然B国が独占していたわけです。こうなるとA国はもともと自分の国のものからとったのだから、いくらか分け前をよこせということになります。こういった場合ほとんどA国は発展途上国であり、B国は先進国というケースが多くなります。これはB国内のよさそうな生物は探しつくし、まだ手のついていない場所ということでA国に行くということになりますので、当然の帰結とも言えます。そこでこのA国の取り分などを、あらかじめ決めておこうというのが、名古屋議定書ということになるわけです。
私も15年程前ですが、国の研究機関で、海洋のバイオテクノロジーの研究所に出ていました。こういった新しい物質を探すのに、海に目をつけるというのは非常に面白いところです。このころでも陸の探しやすいところには、多くの企業や研究者が目をつけていましたが、海洋はまだまだ未知の部分がほとんどでした。ところが海の生物を採集しようとしても、生物多様性条約のため、1種類は10gしか許されていないのです。海洋生物から有用物質を探索するためには、この量では全く不十分です。そこでこの条約を批准していない国ということで、フィジーやパラオまで出かけていきました。
私としては南国の珍しい国に出張できるのですから、喜んでいました。私にとっては、このころから生物多様性条約とそれに関連する取り決めが、早くしっかりしてほしいを思っていたわけです。ずいぶん昔の話ですが、それがやっと決着するかと思っていたものが、また伸びてしまったというのが現状です。
しかしそれほど難しい問題ではなく、生物多様性条約は、各国のいろいろな生物(動物・植物・微生物)を守ろうという、いわば乱獲を規制する条約のようなものです。これはいつ締結されたかよくわかりませんが、おそらく20年以上前の話です。それに関連した名古屋議定書を昨年中に批准しようとしていたものが、うまくできていないようです。
科学の世界は、いわば早い者勝ちであり、発見した人の(あるいは組織)権利を守るという仕組みが出来上がっていました。しかしそれだけではいろいろ問題が出てきました。例えば、Aという国の固有の植物を、B国の研究者が持ち帰り、その成分をいろいろ調べたところ、非常に良い医薬品となったような場合です。
準来の規定ではこの権利はB国だけにあり、それから得られる利益も当然B国が独占していたわけです。こうなるとA国はもともと自分の国のものからとったのだから、いくらか分け前をよこせということになります。こういった場合ほとんどA国は発展途上国であり、B国は先進国というケースが多くなります。これはB国内のよさそうな生物は探しつくし、まだ手のついていない場所ということでA国に行くということになりますので、当然の帰結とも言えます。そこでこのA国の取り分などを、あらかじめ決めておこうというのが、名古屋議定書ということになるわけです。
私も15年程前ですが、国の研究機関で、海洋のバイオテクノロジーの研究所に出ていました。こういった新しい物質を探すのに、海に目をつけるというのは非常に面白いところです。このころでも陸の探しやすいところには、多くの企業や研究者が目をつけていましたが、海洋はまだまだ未知の部分がほとんどでした。ところが海の生物を採集しようとしても、生物多様性条約のため、1種類は10gしか許されていないのです。海洋生物から有用物質を探索するためには、この量では全く不十分です。そこでこの条約を批准していない国ということで、フィジーやパラオまで出かけていきました。
私としては南国の珍しい国に出張できるのですから、喜んでいました。私にとっては、このころから生物多様性条約とそれに関連する取り決めが、早くしっかりしてほしいを思っていたわけです。ずいぶん昔の話ですが、それがやっと決着するかと思っていたものが、また伸びてしまったというのが現状です。
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