1か月ほど前に小保方さんの手記「あの日」が出版されるという記事が出て、STAP細胞について改めて書いてみました。
そのとき読むのをためらっているが、たぶん読むことになりそうなだという書き方をしました。その後新聞広告など見て結局読んでしまいました。読む前は小保方さんの手記といっても、話を聞きながらライターが書いていった、あのひどいバッシングについての反論だと思っていました。
ところが実際は全く違っていました。小保方さんの大学院時代からの研究内容が、非常にうまくまとまっていたのです。修士課程のことはさらっと書いてありましたが、博士課程でアメリカ留学からの研究内容が詳細に書かれており、こういった動物細胞培養の専門家でなければ書けないような内容でした。ですからこの手記は小保方さ自身が書いており、論旨の展開やまとめ方など、かなり優れた研究者であることがうかがえるものでした。
特に博士課程に進むにあたり、「学振」となることができたと簡単に書いていますが、これはすごいことです。正式には学術振興会特別研究員制度で、主に博士課程に進む若手研究者に、学費だけではなく生活費まで出してくれるという制度です。当然ですがこれは非常に難しく、若手研究者の登竜門とされており、「学振」に受かるということは研究者として一流である証とされています。小保方さんがここまで優れた人だとは思っていませんでした。
この本の内容を紹介する前に、私の基本的な考え方を書きますと、このような係争問題の場合、一方からだけの情報では正確な判断はできないという立場をとっています。今回は相手である理研の情報は全くありませんので、常に批判的に受け止めるよう心がけていました。
そういう観点から読んでも、この手記はかなり素晴らしいものでした。全体の60%以上が、博士課程からの研究内容でしたが、いわば6,7年間の研究報告書のようなものでした。私の現役時代の後半は、部下や他の人が書いた研究報告書を読むことが重要な仕事で、そのあら探しをしていたわけです。ですから実験結果に他のことまで含めたりすると、「論理の破たん」といっていましたが、いわゆる微妙な違和感が出るものです。
この手記は専門家以外が読んでも意味が分からないような、研究内容の記載ですが、それだけにここに書かれている内容は、フィクションがほとんど入っていない、ほぼ真実であろうという感想を持ちました。私の感想だけでは意味が分からないと思いますので、次回にこの手記「あの日」の内容を紹介していきます。
そのとき読むのをためらっているが、たぶん読むことになりそうなだという書き方をしました。その後新聞広告など見て結局読んでしまいました。読む前は小保方さんの手記といっても、話を聞きながらライターが書いていった、あのひどいバッシングについての反論だと思っていました。
ところが実際は全く違っていました。小保方さんの大学院時代からの研究内容が、非常にうまくまとまっていたのです。修士課程のことはさらっと書いてありましたが、博士課程でアメリカ留学からの研究内容が詳細に書かれており、こういった動物細胞培養の専門家でなければ書けないような内容でした。ですからこの手記は小保方さ自身が書いており、論旨の展開やまとめ方など、かなり優れた研究者であることがうかがえるものでした。
特に博士課程に進むにあたり、「学振」となることができたと簡単に書いていますが、これはすごいことです。正式には学術振興会特別研究員制度で、主に博士課程に進む若手研究者に、学費だけではなく生活費まで出してくれるという制度です。当然ですがこれは非常に難しく、若手研究者の登竜門とされており、「学振」に受かるということは研究者として一流である証とされています。小保方さんがここまで優れた人だとは思っていませんでした。
この本の内容を紹介する前に、私の基本的な考え方を書きますと、このような係争問題の場合、一方からだけの情報では正確な判断はできないという立場をとっています。今回は相手である理研の情報は全くありませんので、常に批判的に受け止めるよう心がけていました。
そういう観点から読んでも、この手記はかなり素晴らしいものでした。全体の60%以上が、博士課程からの研究内容でしたが、いわば6,7年間の研究報告書のようなものでした。私の現役時代の後半は、部下や他の人が書いた研究報告書を読むことが重要な仕事で、そのあら探しをしていたわけです。ですから実験結果に他のことまで含めたりすると、「論理の破たん」といっていましたが、いわゆる微妙な違和感が出るものです。
この手記は専門家以外が読んでも意味が分からないような、研究内容の記載ですが、それだけにここに書かれている内容は、フィクションがほとんど入っていない、ほぼ真実であろうという感想を持ちました。私の感想だけでは意味が分からないと思いますので、次回にこの手記「あの日」の内容を紹介していきます。
小保方「俺が宇宙一なんだ、細胞学の権威なんだ、だからこの俺の嘘に従うべきなんだぁ~」
良識ある人々「馬鹿野郎」