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「熱中症」は室内でも注意

2019-08-17 10:19:24 | 健康・医療
暑い日が続き、各地で熱中症によって亡くなったり病院に運び込まれる患者が増えています。

熱中症で救急搬送された人のうち、65歳以上の高齢者が半数近くを占め、発生場所は約40%が住居となっています。もちろん農作業中や屋外で熱中症になる人も多いのですが、高齢者が屋内で熱中症になるケースも無視できません。

消防庁によれば、2018年の夏季に熱中症で救急搬送された人の数は全国で9万2710人で過去4年間で最も多くなりました。

2019年は5月下旬に熱中症患者が急増し、5月20日〜26日の1週間で2128人となっていましたが、その後は平年並みで梅雨明けが遅かったせいもあり、4月29日〜7月28日までで1万8078人となっていてまだそれほど多くはありません。

しかしその後猛暑日が続いており、これから増えるものと思われます。昨年の夏は梅雨明けが早かったせいもあり平均気温が高く、夏季全体を見ると記録的な猛暑でした。救急搬送された人を年齢別でみると、48.1%が65歳以上の高齢者でした。

また熱中症を発症した場所では、敷地内すべての場所を含む住居が40.3%で最も多く、2位の仕事場10.8%を大きく引き離しています。つまり高齢者が自宅で熱中症が多いのですが、これは身体の水分の割合が低い高齢者が多く脱水状態になりやすいことがあるようです。

体温を調節する機能が衰えてきた高齢者は、気温を感知する皮膚や中枢神経がうまく働かなくなっていることも考えられます。さらに加齢によって発汗の機能が低下すると、汗をかきにくくなって気化熱による体温調節が難しくなります。

その上外気温の上昇を感知して皮膚の血管を拡張させる機能が低下し、心拍数も減ってきます。血流量が減少することで、皮膚の血管からの放熱効率も悪くなります。

高齢者の傾向として、あまり水分補給をマメに行わないことが指摘されています。喉が渇いたという感覚が衰えるためと考えられていますが、発汗量が減少しているとはいえ高温下で水分補給がなされないと脱水症状になりやすくなります。

こうした生理学的な理由から高齢者が熱中症にかかりやすいことが分かりますが、さらに冷房をかけ忘れてしまうという事もあるようです。過去の調査によれば、冷房を苦手と感じる高齢者は多く、2011年の東日本大震災と原発事故による節電意識が残っているとの指摘もあります。

また高齢者はエアコンの設定を高めにする傾向があり、暑いから薄着になり衣服内の温度を下げるという事にあまり意識が向かないという研究もあります。

私も高齢者ですが、こういったことを書くと当てはまると感じる部分も多く、熱中症対策をしっかりやりたいと思っています。


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