喜久家プロジェクト

日本一細長い半島、四国最西端「佐田岬半島」。 国内外からのボランティアとともに郷づくり「喜久家(きくや)プロジェクト」。

四国最西端の部活ドラマ2 ★

2010-04-01 | ブログ
 「強さは、やさしさ!」

 第2試合、「塩崎・宮本」対「藤原・上谷」。
塩崎・宮本がこの試合に勝てば、南レク杯出場切符を手にします。

 これまでの対戦成績は、藤原・上谷が圧倒的にリード。
しかし昨日は、負けていました。

 第1ゲーム目、藤原がサーブをキープし、良いスタートをきります。
しかし、強い風に悩まされ、思ったようなストロークが打てない藤原。
ボールがコート外へアウトしていきます。
 上谷も前衛の動きが十分できず、試合は予想外の塩崎・宮本2-0、勝利目前。

 藤原・上谷3ゲーム目も1-3と追いこまれ、王手。
しかも藤原のファーストサーブが入らず、絶体絶命のセカンドサーブ。
しかし、終わりません。
あせらず、風がおさまるのを待ち、しっかりとセカンドサーブを入れます。
1本1本ていねいにつなぎ、2本連続得点で、3オールデュース。

 塩崎・宮本が先攻し、アドバンテージ。
最後は、藤原の前に落ちたボールが取りきれず、ゲームセット。
 これも40分をこす激闘でした。

 ていねいにコート整備を行い、整列して礼。
藤原の「ありがとうございました」の声が一番大きかったのが胸にグッときました。
少しずつ、少しずつ確実に心が強くなっています。

 最後のミーティングで一人ずつ試合の感想を聞きました。
その1つ1つは、実に思いのこもったものでした。
上谷と藤原の目にたまる涙。でもそれを必死でこらえていました。
 そんなチームメイトの表情と声を聞く、塩崎と宮本の言葉には、
うかれたところは1つもなく、仲間のすべてを受けとめているようでした。

 「強さは、やさしさ!」です。

 試合途中、おじいちゃんがこの激闘の様子をずっと見られていました。
「子どもたちは、よくがんばっていますね。」の言葉。

 一生懸命の姿は、人を感動させます。

 四国最西端の小さな、そんなに強くない学校の部活動の様子です。
でも、彼女たちを見ているとうれしくてたまりません。
明るい未来が思いうかぶのです。

                              岬人

 

 


四国最西端の部活ドラマ1 ☆

2010-04-01 | ブログ
 「強さは、やさしさ☆」

 4月10日の南レク杯にどのペアが出場できるか!
1つの出場わくをめぐって、3ペアの壮絶な、しかも感動のドラマがありました。

 昨日も校内試合をしましたが、すべて1勝1敗の三つどもえ。
今日、その最終決着をつけるために予定していましたが、ぬかるんだコートと強風。
コンディションは、最悪。
「これでもぜひ、試合をさせてください!」
の声におされました。

 第1試合、「塩崎・宮本」対「井上・田中」。
 塩崎・宮本が常に先行していきますが、井上・田中がねばり強くボールをつないでいきます。そのねばりにミスが出てきて、両者1歩もゆずらず、ついに最終ファイナルゲーム。
 
 一進一退の攻防。
風に伸びたボールを後方に追いかけ、塩崎が転倒。
左利きの利点を生かし、カットサーブを決める2年生の井上。
風が和らぐのを待ち、いつも以上に慎重にサーブを打つ宮本。
大きな声を出し、後輩の井上を励まし、自分をふるいたたせる田中。
 
 ついに攻勢逆転。異学年で組む井上・田中のアドバンテージ。
昨日の再現か!
ところが、塩崎・宮本がもちこたえデュース。
 そして再び攻める井上・田中にアドバンテージ。
しかし、塩崎・宮本の表情はお互いを見合い、笑っていました。「がんばろう!」
その次のボールで再びデュース、そして逆転アドバンテージ。
最後は、田中が打ったボールがネットにかかり、ゲームセット。

 カウント3-2(ファイナルゲーム8-6)で塩崎・宮本の勝利。
 何とここまで通常30分間もあれば終わる試合が、1時間。

 自分のミスで終わった田中の表情は、実に強かったです。
落ちこんだ様子を見せることなく、審判にまわります。

 そして、この後再び「塩崎・宮本」対「藤原・上谷」の壮絶な試合が始まりました。


                        岬人

バレーボールとソフトテニス

2010-04-01 | ブログ
 みなさんからの書きこみコメントを見ていると、
それだけで力をもらえます。

 こんな言葉・思いのキャッチボール、すばらしいですね。
ありがとうございます。
ぜひ、どんなことでも書きこみしてください。
アウトプットしてつながっていきましょう。

 
 さて、かつて私は長く中学校女子バレーボール部を担当していました。
野村中学校2年間・伊方中学校7年間。
 そして今は、三崎中学校女子ソフトテニス部2年間。

 この2つの競技のちがいを考えてみました。
 伊方中バレー部の応援旗の言葉は、
「つなげこの一球 この心!」
この言葉が、バレー部の一貫した気持ちでした。
それは、前任校の野村中学校バレー部からひきつがれたものです。
一球のボールを落とさないために、残りの5人がフォローの気持ちをいつも持って、
動いていくのです。
「One for all, All for one.」の心です。
したがって、ボールをはじいたとしても他の誰かがしっかりとフォローすれば、
それはミスではなくなるのです。
これは、一人よがりになりがちなこの年ごろの子どもたちにとって、とても大切なことだと思っています。

 一方、ソフトテニスの場合、
1つのミスがすぐに得点に結びつきます。
これは、きびしい。
したがって、パートナーの1人が崩れてしまったら、もうプレーはまわらなくなるのです。
それだけ、個人個人の責任感とたくましさが必要なのです。
どんなに苦しくても、立ち続ける強さと自分のパートナーをいかに生かすことができるか、という強さが必要なのです。

 今、三崎中学校女子ソフトテニス部の少女たちは、その強さを求め一生懸命にがんばっています。
 「落ちこむひまがあったら、笑え!」です。

 バレーボールのような集団競技には、ソフトテニスのような個人個人の心の強さを高めるような取組を。
 ソフトテニスのような個人競技には、バレーボールのようなチームワークを高めるような取組をしていくことが大切だと考えています。
 
 「私はできる! 私たちはできる!」
そう思い続けて、がんばっています。

                             岬人(はなんちゅう)