
昨年の今頃は、憧れのクロアチアを旅行していた。バルカン半島に位置し、
古くからローマ帝国やオスマン帝国の侵略を受け、近世に入っても統合や
分裂の歴史を持つ国。国土は九州の約1,5倍、その60%が森林の緑豊かな
国だった。僅か一週間程度の旅だったが、あの美しいアドリアンブルーの空と
荒々しい石灰岩の岩山、大切に保存されている自然と文化遺産の数々。
そして何より印象的な紺碧のアドリア海。まるで絵葉書のようなと形容される
クロアチアは、期待した以上に美しい国だった。
厳しい辛い歴史の痕跡を、そこ此処に残しながらも人々は復興を遂げていた。

『アドリア海の真珠』と賞賛されるドブロブニク旧市街も、復元された赤い
瓦屋根が6月の太陽に輝き、爽やかな風が通り過ぎていた。
あの美しい街は、今日も多くの観光客たちで賑わっていることだろう。
3月の大震災と原発事故で傷ついた被災地の人々にも、必ず元の自然
豊かな、人情あふれる生活が戻ることを信じたい。
度重なる地震と民族紛争から再生したクロアチアに学び、頑張ろう。