
「花曇り ジュウガツザクラ 冬サクラ・・・。」
花曇り、とは本来 春のサクラの季節のことば。
気温が上昇し、草木の活動が活発になり、黄砂が飛んだり、景色がぼんやりとした陽気の日に「花曇り」、とふと思う。
冬の日に寒さが空気をキリっとさせ、モノの輪郭をはっきりさせるのと相反する。
そんな春のことばを持ち出すほどに、昨日はかなり暖かい午前だった。
気温は16度にまで上がって、まるで春の陽気。
十月サクラと冬サクラが並んで咲いていた。
このままだったら、春は早い。。。
そう思ったが、午後になって急激に気温が低下し、突風とともに冬に戻っていった。

春の花曇りの日になると、好んでこの曲を聴く。
淡い音の輪郭、大貫妙子さんのふわーっとしたコーラスの美しさ。
曲が進んでいくとともに こちらの体内にじんわりと染みてくる。
■矢野顕子「素顔」1986■

服のように
簡単に顔をぬげなくて
苦しい
声をかければ楽になるが
瞬間に
逃げてしまうだろう
気持をこらえて
目を中心に
ものすごい速さで混み合う
あなたの表情を
両手で支え
くるしんでいるうちに
呼吸をするように
ふっと
素顔になる
目を閉じる
しきりに何か降ってくる
真昼
ドラム:高橋幸宏
ギター:大村憲司
ピアノ:矢野顕子
エレクトリックピアノ、シンセサイザー:坂本龍一
バックグラウンドヴォーカル:大貫妙子
プロデュース:矢野顕子&坂本龍一


