
眠れないので、「高橋幸宏のオールナイトニッポン」の1983年8月23日のデータを聞く。
くらやみの中。
オルタード・イメージの「ラブ・トゥ・ステイ」がかかる。
調子悪い心身の中、聞こえる、クレアちゃんの声には、癒される。
***
今日は、家で荷物の整理に働きすぎて、ついに、夜、気持ち悪くて、吐き気をもよおしてしまった。
横になって、聞こえてくる、「高橋幸宏のオールナイトニッポン」。
映画の「男と女」を題材にしたドラマ、脚本:大久保林清・出演:スーパーエキセントリックシアター+高橋幸宏。
「東京ワンタン本舗」の、三宅さんの歌が、何度(100回くらい?)聴いても、楽しく、高校生の頃を思い出す。
「東京ワンタンの ギョーザの皮で作ったの お肉屋さんで、売ってます~」

<夢>
夜、雨が降っている。
大きな三ノ輪の道、その道は、暗渠となった川の跡。
その片方に、僕の工場がある。
僕は、帰りたいのだが、
会社に入った年、1年だけ大阪で一緒に働いたある男が、もうすぐ会社をやめる。
今日は、そいつの送別会なのだが、行きたくないので、時間を、働いているかのように潰していた。
きらいなんだ。
なぜ、こんなにも、働いてもお金がもらえない時代に、7000円も払って、あいそ笑い浮かべて、送別せねばならないのだ。
油のにおいと、機械が回る音。
その中、一休みして、壁際の長い椅子に、どっぷりと沈んだ。
椅子の後ろの、窓からは、雨の音。
ざーざー。
道を挟んだ向こう側の印刷工場も、かたかたと機械を回している。
僕は、40年代当初の風景の中、働いている。
***
雨の夜。
なぜかダイスキなかわいいOちゃんの送別会と同時に、嫌いな男の送別会はあった。
ごまかして、男を無視し、Oちゃんのところにいきたかった。
悩みながら、タバコを吸った。
時間を潰し、逃げるために、
自分は道をはさんだ向こうの印刷工場に入り、そこの見学と、おじさんとおしゃべりをした。
油まみれの労働者同士。
***
雨がふる
仕事場に戻る。
窓から「なぜ来てくれないんですか」、とNちゃんがなきそうな顔で・・・
女の子、Nちゃんが、土砂降りの道の上で、立って、こちらを見ている。
そのNちゃんは、亡霊だった。
実在はしなかった。
まだまだ、雨が降っていた。
悩んで目をつぶると、テレポーテーションした、現実が、アタマに浮かんだ。
いつもは男っぽい格好をしたOちゃんが、外で、みんなに囲まれて、花束を持ち、ナミダぐみながら、可愛い白に黒い水玉のドレスに身を包んでいた。
間に合わなかった。
自分は、どちらにも決断できない男だった。
まだ、雨は降っていたし、機械はかたかたかた回り続けていた。
***
浪人の頃、孤独だった。
今だって、孤独には代わりがない。
孤独な道を歩くとき、いつも、アタマには、フィル・コリンズの「Long Long Way to Go」という曲がかかっていた。
スティングがコーラスで参加している。
長い長い・・・・・果たしてどこまで続く道を、僕は歩いている。
曲は、4分23秒経ち、そこで、唐突に、カットされて、沈黙が残る。
深い深い、孤独な沈黙が。
***
雨が、まだ、無意識の中で振り続ける。
雨は水となって、ねっとり、労働者街の道にへばりついた。
水溜りには、悲しい街灯の切れそうな明かりが、舐めるように流れていた。

真実とか事実を伝えるメディアは少ない。
なぜか?
それは、つまらなかったり、劇的でなかったり、カネにならなかったり…そういうことだろう。
そういう中で、ラジオやネットの中には、真実とか事実とかを伝えるものに出会えたりすることがある。
***
ブログも、そういう面を持った、大事なメディアだ。
しかし、自分も含めて、「色をつける」、脚色をつける、とか、アクセスアップのために記事を書いたり、翌朝に、アクセス数を見てニンマリしたり…そういうヒトのブログも多々ある。
自分も時にそうだったりして、恥ずかしい面は否めない。
そんな中、生身の「生きる」「普通」のことを書くのが大事だと、いま、思う。
下手な文や写真や絵であっても、それが、本当に「生きる」ことの断片なのだから。
劇的であるのが不自然なのだから。
バブル=泡を期待する人々は、くだらない番組を見て過ごすのだから。
***
とある朝の都電の風景。
大混雑の中、都電で「おはようございます!」とリュック姿で乗って来る女性がいる。
女性というより、子供のまんま40台になってしまったかのような不思議なひと。
いつも、「やるのぉ~」「するのぉ~」「それでぇ?」とかいう言葉をくりかえしくりかえし言う。
言う言葉は、その日によって違う。
ある日は、番組のお知らせだったり、「お母さん知らないよぉ」だったり、看板の文字だったりする。
周りは、寿司詰めの中、黙っている。
これは、独り言の拡大版みたいなもので、自分も時に、気付かぬうちに、独り言を公然でしゃべっていて、「はっ」としたりする。
誰にもあること。
ただ彼女には恥ずかしがったり、「はっ」としたりすることはない。
自由に滑らかに、彼女のコトバは、毎朝、そこにある。
***
仕事上追い詰められている。
雨の続く日々が、うっとうしさ、暗さを、一層深くさせる。
夢では、毎晩、仕事の夢を見ているようで、自分の寝言=独り言に、はっと目覚めたりする。
モーニングコールをお願いしているヒトが、24回も電話を鳴らしてもらって
やっと起きる。
今週は、ずっとこんな感じだ。
***
「雨が好きです。
雨が好きです。
明日、天気になれ。
明日、孤独になれ。」(中島みゆき)
中学3年生、1981年、この曲に出会った。
今でも、好きだ。
矛盾したヤケクソめいたなげやりな詩が、なんとなく、今の気分かもしれない。

不夜城のように働く仲間をおいて、20時すっと帰る居心地の悪さ・・・。
自分は、駄目人間に思える夜。
***
昨夜は、酒を飲んで帰った勢いで、野たれ寝してしまった。
夜中1:30に起きてしまい、「伊集院光の深夜の馬鹿力」を聴きながら、ぼうっとしていた。
3時にとこにつき直したが、眠れぬ。
のたうち回っているうち、朝が来てしまった。
***
今週やたらと急に電車のヒトが多い。
飯何処もそうだ。
新入社員が着任でもしたからだろうか?
不愉快な程、ヒトが多い。
早く「間引き」の季節を迎えて、ヒトが減るのに、期待したい。
***
【写真】は、我が同士、アンドロイドを目指したゲイリー・ニューマンの近作。
2006年もの。
久々に「やった」という感じで、かっこいい快作。
へヴィなギターやら、ハードな面は苦手だが。でも良い。
アンビエントなメロディと、ハードな面のバランスが良いのだろう。
「ゲリマン」だの、「ハゲ」だの(自分も毛が薄いからヒトごとではない)、「キモい」だの、「みんな同じ曲」だの言いたい放題言われているが、「そんなやわじゃねえぞ!」という気合いがジャケットにも音にも感じられる。
***
年をとっても、新たな境地を行くゲイリー・ニューマンには、刺激を受ける。
1. Pressure
2. Fold
3. Halo
4. Slave
5. In A Dark Place
6. Haunted
7. Blind
8. Before You Hate It
9. Melt
10. Scanner
11. Jagged
ハードな面は、デペッシュ・モードの後期を彷彿とさせる部分もある。
自分のベストトラックは、1曲目の「Pressure」ですな。
あくまで今日の気分ですが・・・。