「英語は分からないけど、たぶんフリップが話した後に、トーヤは“この人いっつも妄想じみたワケわかんないことばっか言ってんのよ”そう言ってんのかもね(笑)」それでもお互いを大事に想い愛していることが伝わってくる良い映像だ。
調べる中で2人(トーヤ&フリップ)で1986年アルバムが創られていることを、30年目にして初めて知った。
雑誌類で紹介される新譜は、たいていジャケットくらいは見たことあるか、1曲は聴いたことある。そんなものがほとんどなのに、1986年の作品はまったく知らなかった。タイトルは「The Lady Or The Tiger?」。
現代がありがたいのは、それをYoutubeで視聴できること。
このLPをデータ化したものに12月に出会い、繰り返し聴いている。
A面
The Lady Or The Tiger? 29:48
B面
The Discourager Of Hesitancy
The Encourager Of Precipitation 19:13
特にA面の出来が良い。30分近い曲はその長さを感じさせない。
フリップのギターとフリッパートロニクス、しずかにリピートする音を背景にトーヤの語りが乗っかる。
そのトーヤの声がなんともイイのである。魅力的な声のトーン、語る間合い・拍子も飽きることがない。興味のある人にはオススメの1曲。人によっては、寝るときの睡眠導入になるかもしれない。
■Toyah & Fripp 「The Lady Or The Tiger?」1986■
トーヤ自身のアルバムは80年代当時ロクに聴いていなかった。雑誌広告では新譜が出るたび、ニューウェイヴのコーナーで紹介され、ジャケットワークは素敵だったがレコード評を見て終わってしまっていた。今ではベスト盤CDを持っているが、当時はそれ以外に夢中なものがあり過ぎた。
A.R. ケイン(A.R. Kane)は、イギリスの音楽デュオ。1986年、アレックス・アユリとルディ・タンバラの2人で結成。同年にシングル「When You're Sad」でデビュー。1987年には別プロジェクトM/A/R/R/Sでシングル「Pump Up the Volume」を発表。
1994年の解散までに3枚のアルバムと数枚のEPをリリースした。
このくだりを読んで「M/A/R/R/S」という箇所に引っかかる。
”なんだかんだ”と雑誌類でこの記号で区切られたマーズを見てきたが、いまいち実体不明。
ということでこの曲をYoutubeで聴いてみた。「ああ、あれじゃん」。
■M/A/R/R/S 「Pump Up the Volume」1987■
この曲を初めて聞いたのは、ナック5の「スネークマンズ・ロック・ショー」。1990年の放送、そのギャグの合間。
収録したカセットテープをがさごそ探すが見つからず。90年のスネークマンは数本見つかったが、そこには入っていない。
この手合いの曲はカセットに収まっているものが多いが、曲名を言わない番組から録音しているので、未だに曲名やアーチスト名が分かっていないものがある。
まだちゃんと回ってくれた。イーノと仲間たちという中盤、別の機会に立川氏がボウイにインタビューした録音が挟まる。 立川氏「レコーディングの間に、どんなことをしていますか?」
ボウイ「Sometime i get up・・・hahaha!・・・。
起きた時に2つ3つ頭の中で考えることを決めて、その日でその考えがまとまれば、その一週間はうまく行くし、うまくまとまらないとその一週間は、その考えをぐしゃぐしゃ考え続けて嫌な一週間になってしまう。
考えが浮かばないときは、イーノに電話して考えを借りる。
彼は自分では使い物にならないアイデアを2つ3つ貸してくれる(周囲の笑い声)。」
1月7日 木 今夜の一枚
土曜昼・FM東京ポップスベストテン。『孤独のメッセージ』『ウォーキング・オン・ザ・ムーン』でポリスに出会った。ポリスで一番印象に深いものは、それまでになく暗雲たれ込めた音を奏でた1981年4枚目作品「ゴースト・イン・ザ・マシン」。ここには「ドゥドゥドゥ~」的世界は消え、その変化はYMO「BGM」を聴いた3月以降の流れとシンクロする。
決して全曲ダークなイメージで統一されたわけじゃないし、エンジニアとしてのヒュー・パジャムの素晴らしい重層的で繊細な音構成に依る部分も大きいが、当時の自分の中に深い響きある曲が多く、未だに聴く。昨夜も帰り道通して聴いていた。 A面
1. Spirits In The Material World
2. Every Little Thing She Does Is Magic
3. Invisible Sun
4. Hungry For You
5. Demolition Man B面
1. Too Much Information
2. Rehumanize Yourself
3. One World (Not Three)
4. Omegaman
5. Secret Journey
6. Darkness
何か全体に覆いかぶさった曇り空のような翳り。タイトルとテーマに音的に沿うのはA-1,3、B-5,6なのだが、他のファンキーな曲にすら落ちている影を感じてしまう。
B-6「暗黒の世界」には、何もない荒野の夜道を歩いていた光景が思い浮かぶ。
これは私個人の感覚であり、「シンクロニシティ」が一番好きという人も多いのかもしれない。