昨夜は、20:40に仕事を上がって、素直に家に帰った。
帰り道、タバコを買い、スーパーで新鮮食料品と一緒になって冷え~冷え~と涼みながら、消耗し切ったカラダのために、オクラやモズクにお豆腐、それに、卵を挟んで揚げたという珍しい揚げ物などなどを買って22時近くに帰宅した。
しかし、家は「室(ムロ)」のように暑く、空気を入れ替えするために換気扇全開バリバリ・エアコンを付け、丸はだかになるが、汗がどくどくどくどく流れて止まらない。
室内で熱中症で死ぬ方が絶えない昨今だから、自分もとにかくラジオ「ZIG」をかけながら、うちわで扇ぎつつ、ビールを飲み、冷奴を食べ・・・・
やっと汗が落ち着いたのは、2時間後。
ござで出来た枕に横になる。
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ここまで暑がりなのは、お袋さんそっくりである。
外に行って日焼けすると「稲葉の白うさぎ」になってしまうので、いつも、日焼け止めは欠かせない。
「ワールド・ハピネス2010」もたんまり日焼け止めを塗ったのだが、つまらない日本の三流バンドのときは、草むらに横になって寝ていたが、薬を塗っても日焼けしてしまった。
暑がりと共に、皮膚も弱いのである。
よって、辛いものの苦手で、かつて小川町のカレー屋さん「トプカ」にMZ師・ハブ噛み師匠と昼ご飯を食べに言った際も、自分だけが汗だくで、辛くて食べられなかった。
水を飲み・汗をふきふき食べたのだが、次第に意識が遠のいていく感じがしたので、キケンを察知して、食べきるのをやめたものである。
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こういう性分というのは、音楽にも言えて、汗をかいて演奏するミュージシャンというのは、馬鹿に見えて、ドラムであればクールでクレバーな幸宏が好きだし、ギターはうるさいだけのヤツ・自分のテクニックに酔っているだけの暑苦しい「ロック」的ギターが、自分は駄目というか受け付けない。
エイドリアン・ブリューやロバート・フリップやアンディ・サマーズやアンディ・パートリッジ、それに影響を受けた高野くんや小山田くんなどのギターなどに、自分が聴けるギターというのも範囲が限定されてしまう。
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話は逸れたが、昨夜は眠剤をちゃんと飲み、エアコンをかけて、まっぱだかで早く寝たのに、何度も何度も起き、ござの上をゴロゴロ、あっちに行きゴロゴロ・こっちに行きゴロゴロ、身もだえながら、朝まで深く眠れなかった。
何とか起きて、朝の電車には乗り、仕事場には向かったが・・・。
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今日も暑いが、昨日までの暑さに比べれば、まだマシな方だと思う。
さてさて、音楽のお話だが、細野さんが、実質YMO中期(1981年末まで)でやりたい事をやりきってしまったYMOは、1982年、ソロ活動にいそしむ事になる。
幸宏と細野さんは「YENレーベル」という新しいレーベルを立上げ、2人のソロ以外に立花ハジメ・シーナ・ゲルニカ・・等々のアルバムをLDKスタジオから輩出していく。
「はらいそ」以来のソロ・アルバムとなった『フィルハーモニー』。
ほとんどが、イミュレーター1台で作られたアルバムだった。
それまでのアルバムとは毛色のまったく違う挑戦作だった。
(横尾さんと作った「コチン・ムーン」は近いかもしれないが)
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このアルバム作りには、かなり細野さん自身、1人で作っていたせいもあると思うが、はまりこんでしまい、来訪者が訪れると、細野さんがスタジオの床に大の字に寝て、もんもんとしていた・・・という話もある。
そんな中、スタジオでおじいちゃんの霊が出たりとか、不思議な事がたくさん起きたアルバムとして、細野さんの記憶に残っているアルバムらしい。
まさにイミュレーターなくしては出来なかった不思議な音が出てくる不思議なアルバムだが、逆に言うと、飽きの来ないアルバムである。
ほとんど全曲好きだし、それぞれの曲に個別個別に思い出が個人的にはある。
「お誕生会」という曲は、JAPANが来日して、土曜の夜中の「スタジオテクノポリス27」(ピーター・バラカン&矢野顕子)に出演した際に、DavidSylvianが「HappyBirthday、Mr.HOSONO」と細野さんの誕生日に送った曲だった記憶とか・・・・。
いろいろと想い出はあるが、「夏」という事で「ホタル(ルミネッセント)」という曲を選んだ。
細野さんの手記によると、当時1981年10月からTVで始まったドラマ「北の国から」の「蛍」ちゃんをイメージしながら曲を作ったらしい。
今年の夏は「ホタル」どころか、熱帯夜の猛暑続きで、ムードもへったくれも無い悲惨な夏だが、せめて、この細野さんの愛らしい曲「ホタル」を聴いて、ロマンティックな夏の夜を、頭の中でだけでも夢想したいものだ。