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映画「グーグーだって猫である」への熱が冷めないままで居たので、サウンドトラックを買った。
最近は、仕事場のパソコンの壁紙まで、この映画のポスターという有様。
アルバムは、デイジーワールドからの発売。
細野さんを囲むおなじみの面々も協力している。
全23曲からサウンドトラックは成っているが、どの曲もいとおしく優しい手触りに満ちている。
その中でも、細野さんの相棒であり片腕の鈴木惣一郎さん(ワールドスタンダード)の名前が目立つ大活躍。
映画でも印象的に奏でられたハイトーンヴォイスの曲は「パノラマの丘」というタイトルで、ハミングキッチンというユニットが演奏したものと知る。
ヴォーカルはイシイモモコさんという方。
この曲では、林立夫さんが優しいドラムを叩いている。
また、高田漣さんとの共作、コシミハルさんが2曲アコーディオンを弾いている。
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細野さんは、このサウンドトラックを作るに当たって大島弓子さんの全集を買い込んで読んだそうですが、監督から「今頃読んでいるとは、30年遅れている!」とどやされたそうです。
『・・・確かに今までの人生に「乙女」の世界が欠けていたと痛感しました。
このことがきっかけで、現在ぼくは女性性を自分の中に育み研究する、というテーマに取り組むことになりました。
映画の挿入歌「アーユルヴェーダー」はその端緒となった、ぼくにとっては初めてのラブソングです。』(細野さん)
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映画「グーグーだって猫である」を何度も繰り返し観た自分には「おなじみ」の曲が次々と現れて来るアルバムですが、これほど映画と寄り添ってマッチしたサウンドトラックもなかなか無いと思っています。
当然、映画を見ていない人の心にも訴えかけてくるものがあると思う次第です。
殺伐とした日々の中で、この映画と音楽が自分にもたらしてくれたものというのは、非常に大きいもの。
より多くの人に、この優しい人肌の映画と音楽が見聞きされ、それぞれの心に宿ることを祈ります。
■細野晴臣&小泉今日子 「Good Good」■