こころとからだがかたちんば

YMOエイジに愛を込めて。

慢性鬱病患者の朝の1曲 : 「Good Time」 高橋幸宏 '83

2006-03-03 19:43:25 | 音楽帳
「Good Time」は、アルバム「薔薇色の明日」のB面4曲目に入っている曲である。

うつろなエンドレスループの上を、つぶやきのような幸宏のボーカルが滑っていく・・・・。
横になって、ぼうっと流れ行く雲や空を眺めている中の一瞬、ほんの一瞬のみ、幸福感を感じる。
そんな瞬間を捉えた曲。
意識は、空や雲を捉えながらも、一方では同じようにぼんやり浮かぶ「あなた」のこと・・。
それが、頭の中でぼんやり交錯したり分かれたりする。

最初この曲を聴いた時、正直、これは捨て曲・穴埋め曲だと思った。
しかし、次第に、この目立たぬ曲の存在感に気づいていった。

そもそも、この曲の入った1983年アルバム「薔薇色の明日」は、聞いてから23年、ますます自分の中で年々、その存在が深まっていく。

多分、幸宏のアルバムで、唯一、全曲好き、な、トータルアルバムとして優れているのは、このアルバムかもしれない。

このアルバムが、幸宏のオールナイトニッポンDJ、かたちんば自身の秋の胃潰瘍入院、YMO散会などと絡み合った1983年という想い出深い年のアルバムというのもあるが、聴けば聴くほど思い入れがどうしようも無く強くなっていくアルバムである。

「薔薇色の明日」B面
1・CONCIDENCE (偶然)
2・THIS ISLAND EARTH
3・ARE YOU RECEIVING ME? (Remix)
4・GOOD TIME
5・THE APRIL FOOLS

スーパーニッカのCMのバックに使われ、シングルカットされた「ARE YOU RECEIVING ME?」の急速なペースを、和らげ・速度を落とし、最後の曲「エイプリルフール」に繋げていく、導引の為のブリッジのような役割を「Good Time」は、している。

最後の「ふたりは雲を見ている」という終わりのせりふにぐっときてしまう。

終わった後でも、余韻がその音が鳴っているその場に意識として残る名曲である。

***

「ロマン神経症」「what me worry?」が再発されたというのに、この「苦しくても=苦しいからこそ、その状況下で《バラ色の明日》を夢見る」という、
ロマンチシズム全開の名盤「バラ色の明日」がなぜCDとして再発されないのか?本当に理解に苦しむ。まあ、音楽業界のみならず、リスナーまでもがそんな程度なのかもしれない。いかに音楽をちゃんと聴いている人の少ないことだろうか。

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3 コメント

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写真の人といぬちゃんについて (めいふらい)
2006-03-05 16:27:37
二人羽織りしてるではなかとですね。
返信する
めいふらいさんへ (かたちんば)
2006-03-05 23:07:18
んんんん・・・



だんだんとおぬしも苦しくなってきたな。
返信する
かたちんばさんへ (めいふらい)
2006-03-06 00:36:04
やさしいお題をおねがいします
返信する

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