雑録+/
ネコのちる坊が朝方、なあああっと叫んだ。たぶん、トイレだな、「トイレ済んだよー」と叫んでいるのかも。教えてくれているんだ。
ちる坊はいわゆる多頭飼育崩壊の環境から救われた子。
箱型トイレでの排便習慣がないらしく、数か月色んな試みをしたものの、もう大きくてしつけや矯正もできなかった。
ということで、ケージ内に引いたペットシーツの上でしか大小便ができない。
だが、汚れを嫌うのがネコ。さっさと片付けて欲しいとき、あるいは、私にトイレが終わったのを教えるべく、ちるは明け方叫んでいると思っている。
「ああ、わかってるけど・・・(しんどい)。」
38℃手前ギリギリの熱を持ったまま死んだように眠りに就き、普段ちゃんと眠れないじぶんにしてはよく寝ていたのだが、いきなり起きろ!と言われると起きられない。
ちる坊と付き合って1年ちょっと。
叫ぶ声か前足でペットシーツを蹴る馬のような走る音に応じて、至急とっさに飛び起きる実地訓練をしてきた。尊敬する消防士の方々みたいにはいかないが。
・・・ちる坊、すまん。と再度眠りに倒れた。
そうしてしばらくまた寝てしまったようだった。
***
・・・その後どれくらい経ったか?7時40分ごろ、ズバーバババー!!!雷鳴が一発。こんな轟音はきいたことがない、そんなカミナリだった。
やむなく目覚めたものの、それでも布団は出ず、ゆーちゅぶでテレホン人生相談をいくつか聴いた。
その1つ。。。20歳の息子が外に出て一人住まい、たまに掃除に行くというまま(ママ)。そこでゲイ雑誌を見つけてしまったらしい。
同性愛者への理解をアタマではしているつもりだが、我が子と思うと動揺してしてしまっていて、どうしていいかわからない。病気になったらどうしよう。
と意味不明な不安と相談。
この手の相談にありがちなのだが、確認していくと詳細は最初に言っている話と違ってくる。要はままが過干渉、ひまだから事件を創り出している例。
大原先生は怒り、今井先生は笑いながら静かにうなり「私は違うと思うけど・・・もしそうだとしても、あなたがどうこうする話しじゃないでしょ。」
実にもっとも、だ。
こんなコントがスネークマンショーにあった、と急に想い出す。
相談者の奥さんは子供の病気や旦那が不倫では?と心配している。
先生に色んな質問していくうち何でもかんでも治りますかね?ときいたうえで感極まって泣き出すのだが、途中から先生は呆れて「心配ないです」と繰り返しながらご飯を食べ出す。
***
ぼんやりと起き出したのは、雷鳴から1時間近くたってからのこと。
8時台後半。うちじゅうのゴミ箱を集め、ネコたちの糞尿袋をまとめ、大きなゴミ袋に詰めて、ボケボケのアタマで外に出しに行った。
するとふわふわ白いぼた雪が宙を舞っていた。
雪は積もる勢いだったが、1.2時間後急速に弱まり、雨へと変化し、午後しごとに出る頃にはキリ雨へ。そして晴れになっていった。
熱は夜に上昇し、翌朝には落ちて消える、を繰り返す。
春の陽気もカラダも、ちる坊の目のようにめまぐるしく変わっていく。