二胡を愛する皆様こんばんは、鞄持ち ほぉです。
発表会のシーズンなのでしょうか、最近あちこちのお教室のチラシを
門下生さん達が持っていらっしゃいます。
光舜堂にお客様が多いと期待して皆さん沢山お持ちになりますが、
週イチの店ですからね?
ご自由にどうぞ、と置いても店が開いてなくちゃ無くならないので、
光舜堂ではチラシがある時は、せっかくの印刷を無駄にしちゃイカンと、
ワタクシからグイグイ強制的にセットで手渡されます(笑)
さてチラシは有りませんが、我々の師 北川浩子先生の教室も
来たる6月23日(土)の夜に発表会が開催されます。
(会場:大田区民プラザ 小ホール,時間:19時〜)
そんなわけで、今週は営業時間後に合奏練習が行われました。
「ショスタコーヴィチのセカンドワルツやりた〜い!」
とリクエストしておきながら性格的に合奏がムリな店主と、
普段はヴァイオリンをレッスンしていただいているいうワタクシは
「いや、無理ですから!』とズルくも合奏には参加しません(笑)
しかし少人数ながらイイ感じに仕上がりつつあるのは、
先生の熱く的確なご指導と、皆さんの努力と実力であります。
ありますが、
もう一つの大きな要因として、
北川門下生の楽器の全ては光舜堂で調整しているからです。
低音パートは全員がDODECAGONだったり、もあります。
とりわけ低音にDODECAGONが入ると合奏が引き締まりますね!
西野二胡じゃない方々も、CDMだったり皮を張り替えたり、
生徒全員が店主のメンテナンスを受けたバッチリの楽器です。
そんなわけで、この日の後半は門下生のTさんとBさんが練習前に
調整にご来店していました。
二胡歴3年目のBさんは、ビギナー時代を西野二胡のレンタルで過ごし、
そのままご購入だったので、西野二胡と福音弓以外を使ったことが無く、
いわゆる中国製品を知りません。
ですがお仕事が忙しくなかなか練習時間が取れないBさんでも
確実に楽器を育てていられるのは、世話が焼けない西野二胡だからでしょう。
Bさんの縞黒檀はここへ来て一段と良い音色が出て来ています♪
調整も、殆ど何もする事無し!
しかし弓は、、、「触っちゃったね?」
店主に言われて「えええぇ?!」
しかしBさん、幸か不幸か福音弓しか知りませんから弾きにくさが解らない。
「試しにこっちで弾いてごらん?」と店内サンプルを付けると、
「ああぁっ!全然違う!」「でしょ?」
通常でしたら時間が足りないところでしたが、この日は閉店後も残るので、
さ、洗おう!!と洗って干している間はサンプルを使っていました。
こういう時、光舜堂を使える北川門下生さんは便利ですよね(笑)
福音弓は、他の中国製の弓と違って毛質が良いので毛が洗浄可能です。
洗うと弾き心地が蘇ります。
ですので、個人差がありますが、人によっては洗浄だけで毛替え無しで
ずっと寿命が続く人もたくさんいそうです。
ただし、かなりの確率の高さで皆さんが日常的に毛に触っており、
油分をつけて弾きにくくしてしまっています。
中国製の弓でも洗えば多少は良くなりますが、それ以前に、
元々毛質が強く無いのにしっかり漂白して弱っている中国製は、
洗うと毛がボロボロになるわ、抜けるは、切れるは、と、
タイヘンな事態にもなりかねません。
年間で5以上抜けたり切れたりする弓は洗わない方がいいです。
また、竹が塗装仕上げだと、
でぇ〜っっと、赤い水が出て塗装が流れ落ちる大惨事もあり得ます。。。
(以前、弓の洗い方をブログに書こうかと思ったのですが、
うかつに書くと、このように危険な事態も招く恐れがあるので止めました)
ところで最近弓魚が流行って(?)あちこちのショップで
おしゃれな弓魚だけ売られるようになりましたね。
色気無い弓に小さなオシャレを、ということなのでしょうか、
イイですね☆
しかし、ちょっと注意が必要です。
相手は中国製品だからです。
この日、鉄製スクリューネジが錆びたのでいらした会員さん。
ワックス処理でも良かったのですが、まあせっかくだし会員さんだし、と、
依怙贔屓発令で弓魚付きで丸ごと交換しようとしたのですが、
用意してあった真鍮金具の位置がそれぞれ違う弓魚、のどれもが合わず、
結局、弓魚は取り替えが出来ませんでした。
こうなる事態が判っていたので選べるようにと、
予め真鍮部品位置が違う物を複数用意していたにもかかわらず、です。
さてここで皆さんに質問です。
皆さんは弓魚を外した事がありますか?
外すと、北京式の弓魚とスクリューネジのしくみ は、
この様になっています。
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この下に付いている真鍮の部品がクセ者です。
クセ者ですが、ここで締め具合を調整する大事なパーツです。
アップにすると、コレです。

コレ、単にスクリューネジを竹の中で締めてるだけの役目じゃないんですよ!
しかし、
さすがは中国製、この3つでも既にこの真鍮の位置がバラバラです!

売っているショップがきちんと品質管理して扱う商品全部が
同じ位置になっている真鍮金具の品物を売ったとしても、
また、あるいは丁寧に作られた1点物のハンドメイドだとしても、
付け替えたい皆さんの元の弓魚と同じとは限らないのです!
そして、その位置が合っていないと弓がキツくなってしまったり、
緩くなって毛を張りきれなくなってしまったり、あるいは、
せっかく買ったからと頑張って取り付けたら竹の反りが前と変わった、
ということも起こります。
ですので、オシャレで買って交換した方、
弾き具合に影響が出ないなら問題は何も無いですが、
違和感があるようでしたら使用は止めるか、
インスタ画像撮影専用にした方がいいです。
それか、後から元の弓に合わせてネジを合わせるか。。。
「真鍮の位置を自分で買ってから直したら良いんじゃないか」 と
ワタクシは軽い気持ちで考えましたが、でも店主曰く、
弓魚の烏木や黒檀は硬く、工具が無いとネジ穴を開けられないし、
たとえそれが樹脂であっても、きちんと固定してから真っ直ぐに
穴を開けないといけないそうです。
この金具が真っ直ぐでないと、不具合の原因となります。
こんな小さなパーツに頭を痛めてネジ穴開けて、でも消耗品だから次に買う弓は
また違うかもしれないと思うと位置を直すのも悩ましい。。。
(それと、重量が演奏に影響しますので、自分に合っている物でないと
演奏自体に支障が出るので注意が必要です)
弓魚って、本当だったら、ささやかなオシャレを手軽に出来る、
二胡ライフを彩る”素敵アイテム”のはずでしたが、
ざっくりな中国製品の前には残念な落とし穴が有りました。。。
どうぞご注意くださいね。
※ 福音をお使いの方へ
福音弓は弾きやすさ重視で作っていますので弓魚は替えないでくださいね!
福音弓毛替えご依頼時に元々の弓魚と違う物が付け替わっている場合、
毛替え作業最終仕上げにシンナー等の薬品を使いますので色落ちする可能性も
ありますし、毛張りに必要なかなり大きな力への耐久強度が有る物か判らず、
万が一壊れた場合の保証が出来ませんので、受け付けられません。
次の話題は 【 下 】に続く ♪
発表会のシーズンなのでしょうか、最近あちこちのお教室のチラシを
門下生さん達が持っていらっしゃいます。
光舜堂にお客様が多いと期待して皆さん沢山お持ちになりますが、
週イチの店ですからね?
ご自由にどうぞ、と置いても店が開いてなくちゃ無くならないので、
光舜堂ではチラシがある時は、せっかくの印刷を無駄にしちゃイカンと、
ワタクシからグイグイ強制的にセットで手渡されます(笑)
さてチラシは有りませんが、我々の師 北川浩子先生の教室も
来たる6月23日(土)の夜に発表会が開催されます。
(会場:大田区民プラザ 小ホール,時間:19時〜)
そんなわけで、今週は営業時間後に合奏練習が行われました。
「ショスタコーヴィチのセカンドワルツやりた〜い!」
とリクエストしておきながら性格的に合奏がムリな店主と、
普段はヴァイオリンをレッスンしていただいているいうワタクシは
「いや、無理ですから!』とズルくも合奏には参加しません(笑)
しかし少人数ながらイイ感じに仕上がりつつあるのは、
先生の熱く的確なご指導と、皆さんの努力と実力であります。
ありますが、
もう一つの大きな要因として、
北川門下生の楽器の全ては光舜堂で調整しているからです。
低音パートは全員がDODECAGONだったり、もあります。
とりわけ低音にDODECAGONが入ると合奏が引き締まりますね!
西野二胡じゃない方々も、CDMだったり皮を張り替えたり、
生徒全員が店主のメンテナンスを受けたバッチリの楽器です。
そんなわけで、この日の後半は門下生のTさんとBさんが練習前に
調整にご来店していました。
二胡歴3年目のBさんは、ビギナー時代を西野二胡のレンタルで過ごし、
そのままご購入だったので、西野二胡と福音弓以外を使ったことが無く、
いわゆる中国製品を知りません。
ですがお仕事が忙しくなかなか練習時間が取れないBさんでも
確実に楽器を育てていられるのは、世話が焼けない西野二胡だからでしょう。
Bさんの縞黒檀はここへ来て一段と良い音色が出て来ています♪
調整も、殆ど何もする事無し!
しかし弓は、、、「触っちゃったね?」
店主に言われて「えええぇ?!」
しかしBさん、幸か不幸か福音弓しか知りませんから弾きにくさが解らない。
「試しにこっちで弾いてごらん?」と店内サンプルを付けると、
「ああぁっ!全然違う!」「でしょ?」
通常でしたら時間が足りないところでしたが、この日は閉店後も残るので、
さ、洗おう!!と洗って干している間はサンプルを使っていました。
こういう時、光舜堂を使える北川門下生さんは便利ですよね(笑)
福音弓は、他の中国製の弓と違って毛質が良いので毛が洗浄可能です。
洗うと弾き心地が蘇ります。
ですので、個人差がありますが、人によっては洗浄だけで毛替え無しで
ずっと寿命が続く人もたくさんいそうです。
ただし、かなりの確率の高さで皆さんが日常的に毛に触っており、
油分をつけて弾きにくくしてしまっています。
中国製の弓でも洗えば多少は良くなりますが、それ以前に、
元々毛質が強く無いのにしっかり漂白して弱っている中国製は、
洗うと毛がボロボロになるわ、抜けるは、切れるは、と、
タイヘンな事態にもなりかねません。
年間で5以上抜けたり切れたりする弓は洗わない方がいいです。
また、竹が塗装仕上げだと、
でぇ〜っっと、赤い水が出て塗装が流れ落ちる大惨事もあり得ます。。。
(以前、弓の洗い方をブログに書こうかと思ったのですが、
うかつに書くと、このように危険な事態も招く恐れがあるので止めました)
ところで最近弓魚が流行って(?)あちこちのショップで
おしゃれな弓魚だけ売られるようになりましたね。
色気無い弓に小さなオシャレを、ということなのでしょうか、
イイですね☆
しかし、ちょっと注意が必要です。
相手は中国製品だからです。
この日、鉄製スクリューネジが錆びたのでいらした会員さん。
ワックス処理でも良かったのですが、まあせっかくだし会員さんだし、と、
依怙贔屓発令で弓魚付きで丸ごと交換しようとしたのですが、
用意してあった真鍮金具の位置がそれぞれ違う弓魚、のどれもが合わず、
結局、弓魚は取り替えが出来ませんでした。
こうなる事態が判っていたので選べるようにと、
予め真鍮部品位置が違う物を複数用意していたにもかかわらず、です。
さてここで皆さんに質問です。
皆さんは弓魚を外した事がありますか?
外すと、北京式の弓魚とスクリューネジのしくみ は、
この様になっています。
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この下に付いている真鍮の部品がクセ者です。
クセ者ですが、ここで締め具合を調整する大事なパーツです。
アップにすると、コレです。
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コレ、単にスクリューネジを竹の中で締めてるだけの役目じゃないんですよ!
しかし、
さすがは中国製、この3つでも既にこの真鍮の位置がバラバラです!
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売っているショップがきちんと品質管理して扱う商品全部が
同じ位置になっている真鍮金具の品物を売ったとしても、
また、あるいは丁寧に作られた1点物のハンドメイドだとしても、
付け替えたい皆さんの元の弓魚と同じとは限らないのです!
そして、その位置が合っていないと弓がキツくなってしまったり、
緩くなって毛を張りきれなくなってしまったり、あるいは、
せっかく買ったからと頑張って取り付けたら竹の反りが前と変わった、
ということも起こります。
ですので、オシャレで買って交換した方、
弾き具合に影響が出ないなら問題は何も無いですが、
違和感があるようでしたら使用は止めるか、
インスタ画像撮影専用にした方がいいです。
それか、後から元の弓に合わせてネジを合わせるか。。。
「真鍮の位置を自分で買ってから直したら良いんじゃないか」 と
ワタクシは軽い気持ちで考えましたが、でも店主曰く、
弓魚の烏木や黒檀は硬く、工具が無いとネジ穴を開けられないし、
たとえそれが樹脂であっても、きちんと固定してから真っ直ぐに
穴を開けないといけないそうです。
この金具が真っ直ぐでないと、不具合の原因となります。
こんな小さなパーツに頭を痛めてネジ穴開けて、でも消耗品だから次に買う弓は
また違うかもしれないと思うと位置を直すのも悩ましい。。。
(それと、重量が演奏に影響しますので、自分に合っている物でないと
演奏自体に支障が出るので注意が必要です)
弓魚って、本当だったら、ささやかなオシャレを手軽に出来る、
二胡ライフを彩る”素敵アイテム”のはずでしたが、
ざっくりな中国製品の前には残念な落とし穴が有りました。。。
どうぞご注意くださいね。
※ 福音をお使いの方へ
福音弓は弾きやすさ重視で作っていますので弓魚は替えないでくださいね!
福音弓毛替えご依頼時に元々の弓魚と違う物が付け替わっている場合、
毛替え作業最終仕上げにシンナー等の薬品を使いますので色落ちする可能性も
ありますし、毛張りに必要なかなり大きな力への耐久強度が有る物か判らず、
万が一壊れた場合の保証が出来ませんので、受け付けられません。
次の話題は 【 下 】に続く ♪