大手の楽器屋さんで発売していただけるという話が進んでいる中で光舜松脂について弦堂さんともネオちゃんとも様々な話を進めています。
一つは、如何に現在発売中の0,1。K20をいかに安定して作っていけるのか?いったいどれくらいの数が作れるのか?
どのくらいの数が作れるかと言いますと、ネオちゃんと二人で全ての時間を松脂製造に当てれば、たぶん月に200ヶくらいは作れるだろう、しかしその時には全く二胡の調整や修理はできなくなります、まあ完全に松脂屋さんになりますね。
品質に関しては、基本の0がとても安定した造りになって全く問題は無くなりました。日々の手入れがとても大切だと、ネオちゃんが発見しました。
まるで、糠床を作っているようです。
それと、やはりこの光舜松脂製造するにあたって自然の中で熟成されるというのをそれがどのように変化していくのかを、そしてどのような温度あるいは環境によってどのようなバリエーションが出来ていくのかの研究も怠れないです。
それらの自然の環境を模倣して様々に変化させるようにして、いろいろな種類の光舜松脂が作られます。
中にはこれは凄い!!というのも出来上がったりするのですが、どういうわけか二度と同じものが作れなかったりもします。
通常発売されている松脂は中国産ブラジル産アメリカ産レバノンさんオーストラリア産など様々ある上に、精製度合いによって10種類ぐらいあります。
また国によって精製度合いの違いもあったりします。
光舜堂では一定の質の松脂を作るために同じ国の同じ精製具合の物を取り寄せてはいますが、それでも毎回違いが出てきしまいます。
ですから精製のレベルを一度再度光舜堂でやりなおさんければいけません。
購入したものがそのまま使えるのではないのです。
ほぉさんの残してくれた松脂が基準となっているのですよ!!
大量に熱を使いますのでこのところのガスの値上がりが堪えています。
この精製具合を変えると基本の0がかなり大きく変化してしまいます。
等々、自然の物相手に一定の物を作るというのは二胡を作る時と同じです。
そんな作業の過程からフト思いついて、様々なタイプの楽器用の松脂が出来ていくのです。
それから、私たちも出来上がった松脂を試していて、ふと気が付くと松脂がこんな感じに削れて行きます。
左のように同じところばかり使っているとどうしても溝になってきます。
ついついそこだけがへこむと、とても割れやすくなってしまいます。
皆さんもできたら、右側のように回転してまんべんなく使うようにした方が、割れにくいのです。やってみてください。
それから、大手の楽器屋さんが扱ってくれるに当たって、取扱説明書やケースのことなど、様々に費用が増えてしまいます(想像していませんでした)
そしてこのところの原料の松脂の値上がり、そしてガスの値上がり、それらを考えると値上げせざるを得なくなります。
何とか購入しやすい値段でとは考えてますが、
今回の大手の楽器屋さんがとても好意的な販売を考えてくれています。ですからそれほど無茶苦茶な値上がりしなくても済むようですが、価格の事はどうかお許しください。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ