二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

今新しい松脂のテストをしています。

2024-06-27 12:12:20 | 光舜松脂 ヴァイオリン用
基本的には、この4年ほど天然熟成の松脂に近いものを作ってきていますから、新しいと言ってっも、様々な触媒と反応させることを更に進めているだけです。
今まで思わなかったものも使っています。
しかし全て自然の産物で化学製品などは使っていません。
缶ベルをお預かりしてから、何故??を突き詰めています。
基本的には光舜松脂0の原料となるSが出来上がっていることで、それをどう変化させるかの問題なのです。
木から落ちた松脂は土の上に乗ったり、更にその上に枯葉が落ちたり、次第に土の中に埋まっていきます。
土はその地方によって様々な性質を持っています。
松は比較的どんな性質の土壌の上でも成長します。
砂だらけの海岸から、あるいは岩山の上にも育ちます。
ただ、松脂が取れるくらいの日本でいう肥松のように比較的暖かい地方で育つものがかなり多くの松脂樹脂が取れるようです。
不思議なもので、中国の農村の近くの林の中で取れる天然松脂とアメリカのフロリダあたりの天然松脂そしてかつては天然松脂の一大生産地であったフランスの物は皆質が違います。
それらの質の違いを一切なくして純粋に松脂粒子だけにしたのが光舜松脂の
ゼロです。
ですから弓に付けて弾いてみると、音を出すための純粋な機能として働きます。余分な引っ掛かりや音色を持ちません。
楽器そのものの持っている音色を引き出します。
ところが天然熟成の物はそこに何かしらのプラスの性質・性格を持っているようです。
はっきりわかっているのは、山火事にあったものは光舜松脂のKに近いです。
そして、普通の30年や50年くらいの熟成度の物のようですが、それ以上多分100年以上の物は、Hに近いのです。
そして、今研究中の缶ベルは、今販売されている20年ものなどと言われるよりはもう少し長い時間がかかり、かといって0ゼロ程純化が進んでいないもののように見えます。
要するに自然の産物の何かがまだ残っているようなのです。
それが何かを、今沢山の実験でテストしています。
どうやらかなり缶ベルに近いものもできてきました。
しかし好みから言うと、もっと濃厚なもの、あるいは高貴さを漂わせたもの様々な音色を作り上げています。
全部で7種類もできてしまいました!!!
缶ベルマニアの方には、怒られるかもしれませんが、気分としては、缶ベルは通過地点だと思っています。(すみません、でも物つくりはそういう性なのです)
それから、この缶ベルに近いものをテストしている中で気が付いたのは。

外気温28度 車内は50数度。
これ、夏場のもっと熱いときになると車の中は60度を完全に超えます。
光舜松脂は全くこの状態では溶けません。100度の湯煎でも溶けないのです。

ところがこの缶ベルタイプ(本体はお客様にお預かりしたものなのでこんな実験はできません、一番似ていると思うものです)どうやらこの温度で少し全体に柔らかくなります。
かといって溶けるわけではないのです。そしてべたつきもしませんが、手で曲がるくらいには柔らかくなりあます。
他の6種類も同じような柔らかさです。
ですから、敢えて言うと完全に熟成されるほどの期間ではないのでしょう。
何かがまだ残っている。
それが、缶ベルの音色の秘密でしょう。
話は変わります。
これは是非守ってもらいたいことです、大きなお世話かもしれませんが、、、
外気温28度車内60度で、膠は半溶けになります。
全てのヴァイオリン族や二胡は膠で接着されています。
もし80度を超えると、ほとんどのボンド、膠もいわゆる木工ボンドも溶けるか組成が壊れて、接着力を失います。
この画像の温度になるまで、車の中に入れて30分もかからないのです。
ケースに入れておくとそのケースの材質にもよりますが、それでも気温35度1時間もすれば、ケースのなかも50度くらいには鳴るようです・。ヴァイオリンの方、二胡の方とにかく夏場は車の中に絶対に放置しないでください。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ
https://koshundo.base.shop/



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