二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

12月18日(日) 良い弓とアカン弓 11:00~17:00

2016-12-19 14:53:47 | ○営業日の報告日記
二胡を愛する皆様こんばんは、鞄持ち ほぉです。
二胡姫さんへの弓の納品が大幅に遅れておりまして、
二胡姫で福音弓が出たら買おうとお待ちの方、申し訳ございません。
現在、こちら光舜堂でのご注文の方は2カ月以上かかっておりまして、
ですが、二胡姫で発売があれば即発送が可能です。
来週あたりに納品出来れば、、、と思っておりますので、
2カ月も待ってらんね、って方は二胡姫サイトをジリジリ見てて下さいませ。
前回納品時は入荷お知らせの二胡姫通信が発信される前に、
アップ後30分ほどで完売してしまっていましたので、
お知らせが来てからでは間に合わないかも???
納品数僅かです。すみません。。。


という事で、弓が相変わらずの人気です。
本当はとっくに終売を予定していたのですが、先週集合した3強
(きりまおたお)も「もうこれ以外の弓は使えない!」との大絶賛で
プロにとっての弓の重要性を再認識した店主。
まだまだ二胡に良い弓が偶然的でしかない実情から、
二胡弾きさんへの良い弓提供の為にもう少し頑張って作ろうと
今のところ細々と継続しております。

前より生産スピードが落ちておりますが、ご注文数は落ちず。
そして発売3年弱で、もうすぐ販売数1000本に迫るロングヒット!
値上がりはしましたが製作する店主の腕も上がっていますから
安かった時の物より数段レベルアップしております。
(初期の方は毛を張り替える時に修正してレベルアップさせますからね!)
ーーーと言っても、今のところ、使い方に問題があった方以外誰も張り替えておりません
。主に、テーピングが原因でした。
通常に使っているプロがまだ張り替える気配すらありませんから、
アマチュアの方々の場合4、5年は余裕で持ちそうです。


そんなわけで、今週も弓のご注文と、お渡しの方々が。

海外在住のAさんは受け取りで、
今回はご主人も一緒のご来店でした。
コンクール受賞歴もある上級者のAさんは、ずっと教室で買った高い弓をお使いでした。
ご注文があったから商品の福音弓は用意はしていたものの、
その今までの弓に慣れていたこともあって、ここへきて
「それを張り替えた方が良いか?」という案も出たのですが、
弓竹の硬さを調べてみると柔らか過ぎでした。
こうなると張り替えてまで使うには値しません。
結局ご注文していた物をそのままお求めになりました。
ところでAさんがサンプルを試す間、静かに座っていたご主人、
日頃Aさんの演奏を聴いているだけあって『東風』の良さがすぐに判り、
「音が全然違う」と!

ちょっとそこの二胡弾きの奥さん達!
普段何も言わないお宅の寡黙なご主人も、貴女の音色について
ひょっとしたら思うところいっぱいあるかもしれませんことよ!?(笑)



そうかと思えばご来店2度目のご遠方のKさん、

この方は店主のブログを読んで、工夫して、
福音弓のようにご自分の弓に重しを付けていました。
それ自体はグッドアイディア!
そして、前回いらしたときに店主がアドバイスをしたことで、
今回は更に性能の良い重しにチェンジしていました。が、

「う、、、ん、、、結局竹が柔らか過ぎちゃうんだよね、、、」 
と試した店主。
「今日は福音弓を注文したくて来ましたから、注文します!」
「そうか、ほら、比べて弾いてみてごらん、
福音弓だと毛にかかる力が均等になりやすいでしょう?」
「こんな高い音まで出るようになる!!出なかったのに!」


ところが二胡歴3か月の方の場合、

この方は、予約無しでとても遠くから来てくださいました。
調整をしっかり理解して弾きたいとか、弓も良い物で弾きたいとか、
とても向上心があって、お若いから今後が楽しみなのです。
が、、、福音弓のお試しをしたいとおっしゃるその方の弓を診た店主、
「これは良い弓だよ、大事にして。いざ毛がダメになったら張り替えたらいい」
と、売ろうとせず。
そして、「それより今は右手!!」 と、すっかりボーイング指導。
ワタクシが「せっかく遠くからいらしたから、ならばせめて楽器を診たら?」
と言いましたが、チラリと楽器を一瞥した店主は「だいじょぶ☆!!」
「まだまだ。良い状態で買えたから、今は必要無し!
むしろ半年くらいしてからの方が不具合がある場合は症状が出始めるんだ。
今はこの楽器は何ともないから具合が悪くなってからで大丈夫!」
無駄にお金を使わせない為とはいえ、うーーーん、、、
せっかく遠くから来て下さったのに、ご本人的に良かったのでしょうか???


無駄にお金を使わせない、と言えば、
この日はお二人の方々が蛇皮張り替えを済ませ退院日だったのですが、
そのうちのHさんの二胡は、元々が非常に安く中古で入手していた物でした。
しかし、しかし、その二胡の出来の良いことと言ったら、
問題は傷んだ皮だけでしたから、張り替えた事で最強状態に生まれ変わりました!
実はHさんは西野二胡も欲しいとおっしゃって下さっているのですが、店主は、
「こんな良いのがあるなら、一度に2把弾ける訳ではないから必要無いよ」

本当に、欲しいとおっしゃって下さるそのお気持ちは大変有り難いのですが、
楽器製作者としては、作られた物を大事に最大限に活かして欲しい気持ちが強いのです。
誰が制作した物であろうと、皮を張り替える、という作ったも同然に手をかけた楽器は、
それだけを大事にして欲しいと願い、
自分の作った西野二胡がそれを邪魔する事になるなら売りたく無い、
とまで想うのです。

だから、西野二胡は一途な人専用です(笑)
ここへ来て西野二胡の製作技術は円熟期を迎えたかのようにどんどん良くなっていて、
最高峰の六歌仙を使えているというのに峠岡くんも桐子ちゃんも、
にこのがっこうで来た時に最新作を弾くと、目の色を変えています。
是非、「生涯これ一把!」という心意気の人に使って欲しいと思っています。

既に良い楽器をお持ちの方は、、、
その値打ちを決めるのは、ご自身の右手です。
そのためにも、良い竹の弓を使うのは大事ですよ。

今週もご来店の皆さま、ありがとうございました!








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