二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

二胡の救急箱(自分でできる二胡のメンテナンス及び調整方)その7

2010-12-04 09:34:36 | ■工房便り 総合 
【弦】

●弦は木軸の一番先端から出るように巻きつけてください。

その状態で弦を巻きつけたときに、千斤は、棹からの距離が、

だいたい20ミリ前後が適切です。ただし皮の張り具合もありますので、

弾きながら、巻きなおしを何回かしてください。

棹に千斤を沢山巻きつけているのをよく見かけます。

巻きつけすぎると、棹が鳴らなくなります。

棹に巻きつける部分は、千斤がほどけないように2,3回巻きつける程度の方が棹がよく鳴ります。

●弦はある程度弾きこんだら交換しましょう

交換の時期は、弾きこんだ回数によります。

皆さんが毎日15分くらい弾きこんだとして、1年くらいが、交換の目途

になると思われます

●弦を張り替えた時は、最初のうち少し強目に手で上から下までしごいてください。

あるいは、内外弦とも1音くらい高めにして、千斤と胴の真ん中ぐらいを強めに抑えて、

トレモロを強めに弾いてください。

1週間ぐらいは、練習の前にこれを繰り返すと弦がなじんできます。

●弦は、ステンレス製の鋼でできていますので、錆にくいものではありますが、メーカー

によっては、多少錆びるものもあります。

その時には、乾いた布か、眼鏡を拭くような布地で良く拭いてやってください。

また松脂が、弓の当たるところ以外にもつくことがあります、その時にも布地で拭いて

やってください。

●弦は鋼でできていますので、振動をしているうちに、金属疲労を起こします。

すると張力が減って、切れることもありますし、鳴らなくなって来ます。

おおよそ、1年位を目途にした方がよいと思います。

●弦は、種類が沢山あります。

どれが良いというのはありません。

ただ比較的安い物、(700円以下)の中にはかなり硬めの鋼でできている物があります。

二胡によっては雑音の原因になる場合もあります。

特に空弦を引いた時に、金属的な雑音がする場合、木軸に問題がある場合もありますが、

弦に問題があることもあります、その時には多少柔らかめの弦に、変えてみるのも一つの方法です。

●弦を変える時には、内弦と外弦を同時に外さないでください。

どちらか一本づつ、順番に交換して下さい。

●弦は、なるべく、内弦外弦同じ種類をつけて下さい。

種類が違いますと、振動が変わります。

内弦と外弦が、ちぐはぐな音になることも有ります。


次の項は、調整の基本的な考え方を書きます。

西野和宏
Comments (2)    この記事についてブログを書く
« 舞音(まいお)二胡を発売し... | TOP | 二胡の救急箱(自分でできる... »
最新の画像もっと見る

2 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
 (nishino)
2010-12-06 09:13:06
弦も、弓も、

納得するまで変えるしかないかも、

ですね、

でもとりあえずどんなのでも弾けてしまうプロも居ますね、

3、4人かな、これこそプロでしょうね、

と言いつつそういう日おTが、一番熱心に、研究してるんですよね。
返信する
弦の選択 (Jimmy)
2010-12-05 23:58:02
これは難しいですね。ピンからキリまで種類がおるので、駒などと同じで、自分に合ったものを見つけるのはかなりの試行錯誤があります。
ある人が良いといった弦が自分に合わないということはしょっちゅうだし、その逆もあります。

さらに、某楽器店の言によると、寿命は2ヶ月と言い切る弦もあります(本当かどうかはよく分からないけど)。

弦の選び方を大御所から伝授されましたが、??って感じだし。

それから、駒の高さを下げるってのは雑音に対して有効のようです。これは弦のテンションを下げることだそうです。
返信する

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | ■工房便り 総合