大変ありがたいことで、すでに、100本近くの弓毛の張替えが来ています。
日々弓毛を張り替えていまして、沢山の使い込んだ弓を見せていただいて、竹の変化、弓毛の変化など更に知識を増やしていただいたのです。
弓も日々見ていると、使っていると、それほどの変化は感じられませんが、数年使い込んだ弓を、今作っているものと比べたりすると相当に違いを感じられます。
竹もぶぶんてきにかたくなったり、弱くなったりしますね。そして使い方にもよりますが曲がります。
ですから、竹なども、手元を少し硬くするようにしたり、先端を削ったり曲がりを直したりして、より使い良くするようにして、みなさんのところへお返ししています。
手元のチューブの劣化や、伸びなども、同じように5年くらい使っていたものでも、まったく伸びていないものや、そうでないもの、あるいは3年くらいでも相当伸びてしまっているものなどを見ていると、みなさんの弾いている姿が見えたり、音が聞こえてくるような気がします。
また馬毛の伸び具合なども相当に違いがありますね。
馬毛は伸びるのです。
水分を吸っても伸びますし、引っ張り続ければ徐々に伸びていきます。ですから、弓魚が入っている竹の穴は横に、25ミリくらいあります。

多分、普通にプロが使って、3年くらいでこの竹の長さいっぱいになってしまうかもしれませんが、これはその方の手の大きさや、弓の弾き具合など、大きく違いが出てきます。
ですから、弓のネジを締めても締めきれなくなった頃というのは、もしかしたら、弓毛の張り替えの一つの基準になるかもしれません。
また、その伸び方にしろ人によってそれぞれ違いますね。
弓毛の束の真ん中だけが伸びる人、あるいは片側だけが伸びる人、それも人によって圧力の掛け方の違いでかわります。
当然毛の種類によっても伸び方が違い、脱色された馬毛は割と伸びずにきれてしまいます。無脱色の物は相当伸びます。
弾みが変わるとおもうのです、そのことによっても音や音色が変わるのではないでしょうか?
等々考えることが沢山出てきた弓毛の張替えキャンペーン、5月9日に締め切ります。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ