確かに!
.慣れというのはある意味怖いですね。
愛用しているものは、なかなかに変えようとは思わないです。
よほど何かの強いきっかけがあって初めて変えてみようという気になります。
ましてやそれがそこそこ気に入っていて、いろいろ試してみた結果そのものになって数年経ってしまうと、替えようとは思いません。
特に年取るとなかなか変えようとは思わないのですね。
以前、比較的近くのヴァイオリン制作者、調整家、修理屋さんに行きました。
私の作ったヴァイオリンを見てもらうためです。
何かの話の時に良い黒檀が欲しいという事で、少し分けてあげました。
また、細かい道具などいろいろ紹介したりもしていたのです。
そこで光舜松脂が出来上がりつつつある、4年ほど前、試してもらおうと久しぶりに、行ったのです。
ケンモホロロ、という感じでした。
「私はこのレザーウッドクラフト社のべスポークが出て以来、これが最高だと考えているので他の物は使う気になりません」
とのこと、むりにすすめることはしませんでしたが、
最近、そのヴァイオリン修理屋さんに勧められて、べスポークを使い始めて、確かに良く引っ掛かるし良く鳴るけれど、、弦にこびり付いて、、、
という事で、光舜松脂を試させてほしいという若いヴァイオリン奏者の方が工房へ来られました。
最初は先ずべスポークの塗ってある弓で、弾きました。
それではと、止める間もなく、光舜松脂「寂光」をぬってしまったのです。べスポークの上に、、、
「あのーーーー、うちの松脂は他社の上でそれほど効果は出にくいのですが、、、」と私。
彼女は(音大を目指す高校生)「先生に弓毛をさわるなと言われてるので、すみません」
でもネオちゃんが「折角ですからそのまま弾いてみてください」
で弾きました!
音を言葉にするのは無理です!
「スゴーーーイ!」
「凄ーい」
彼女は弾き続けます。
「ワーっ!弾きやすい、手に引っ掛かりが無いのにこんなに良く鳴って、上手くなってる気がします」
これには私も驚きました!
そこで、念のため彼女の許可を得て弓毛に乗っているべスポークと「寂光」を眼鏡拭きで落とし、それから、「寂光」だけを!
これも言葉にはできません!
彼女の弾く勢いは止まらず!
「スゴーーーイ!このままいけば、音大受かるかも!」
受かると良いですね。
きっと受かります!!!
久しぶりにベルリンの高橋さんが光舜松脂のことを書いてくれています。
松脂工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ