
弓毛は伸びやすいものです。それぞれに伸び方も違います。経年変化で伸びるものもあります。
あるいは微調整器に引っかけたりすると、伸びることもあります。

よく見ていただくと分かりますが、弓毛はお互いに絡んでいることが多いです、
これを無理やり手で引っ張って切ると、からんでいるほかの毛が伸びてしまいます。
そうすると、もう連鎖反応で次々とほつれていくのが止まらなくなったりもします。
経験のある方も多いと思います。まず、弓毛を弓魚から外してください。引っ張ったままだと毛が通りにくいです。
二胡の救急箱にも書きましたが、こういう場合、伸びた毛の真ん中で切って、例えば頭の方だとすると、

次に反対側から、

馬毛はかなり硬いですからこのように、毛の絡んでいる部分に、毛を押すと、このように向こう側に抜けます。
更に反対側から押して毛をくぐらせことを、何回かやると

このように一番端に近くなります。
そしたら丁寧に、鋏で切り取ってください。
手数はかかるかもしれませんが、ご自身の弓毛の保護のためでもあります。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ