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左は普通の和胡です。
和胡というのは、福岡の里地帰君が日本の木を使って二胡を作ってくださいという事で栗、桑。欅、さくらなどで作ってみて、この音なら日本独自の音に鳴るという事で、欅を選びそれに合う和紙の人工皮CDMで作り上げた楽器です。
CDMですから、とても柔らかい、普通の蛇皮が何年か弾き込んだ良い響きになったのを最初から鳴らします。
普通の二胡でも、軽い花梨材などはむしろ蛇皮よりもCDMの方が良い音に鳴ると思っています。
最近ではCDMも更に進化して、かなり蛇皮音の立ち上がりで、キンッ!というかなり硬い音にもできますが、やはりそれにはかなり重い木を使わないと出てきません。
二胡は紫檀黒檀のあの重さがあって初めて蛇皮が引き出す硬い音になってきます。
日本の欅は重く比較的紫檀黒檀などに近くはあるのですが、それでも蛇皮に十分こたえるほどには木が硬くないのです。
この右側の木、これは養老渓谷の硬い木の中でも木の根元に近い、寧ろ根に近いところの木です。
見て見ると、かなり木目が細かく入っていますね。
重いです。
通常欅の比重が0,7くらいなのですが、これは0,85くらいあります。
花梨などより重くまた木が良く動くのです。
そこで数年前から乾燥していたものが最近どうやら落ち着いたようで、作ってみました。
これだけの重さがあるのですから、蛇皮にしてみたのです。
ちょっと特別な和胡弾いてみたい方はお声をかけてください。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ