二胡の材質は全て生物と考えてください。(弦とデンペンを除く)
最近、数年弾かないでおいて置いたのだけれどという楽器が3台ほど来ています。
その内2台は皮が黴てしまっています。
皮は生皮です。
乾燥してあるので乾いて見えますが、生なのです。
ですから、これから始まる梅雨時などとても黴やすいのです。
中には表面に塗装したものなどもあります。
またワックスなど塗り込んだものもありあます。
しかし、振動するものですので塗装などは時間がたつとひび割れ、湿気の多いところに置いておくと黴てしまうこともあるのです。
ワックスが塗り込んであるものはワックスが柔らかいので比較的黴にくいですが、駒を置くあたりは駒によってワックスが薄くなったり剥離していて稀にですが黴ることもあります。
ですので皆さんが生ものを保存するときと同じように考えて保存してください。
様々に二胡のケースが発売されています。
以前光舜堂が(ほぉさんが)二胡の超軽いケースを作ろうとした時に、当時発売されていた二胡ケースをたくさん調べました。
しかし、長期に二胡を生ものとして保存できるようなケースというのはありませんでした。
乾燥材を入れておけば、しっけないと考えておられる方も多いでしょうが、二胡ケースは完全に密閉されているものではなく、ケースを開けたてする度に湿気は入り込みます。
また、内部の布地も湿度を保つものが多いようです。
現在中には保存できるという事で発売されているものもあるかもしれませんが、基本的には二胡ケースは移動用の外部からの衝撃に対する保護だと考えた方が良いと思います。
光舜堂のケースは、軽くてなおかつ衝撃に強いことを目指して作ったものです。
厚い緩衝材がぴったりと楽器を支える構造になっています。
生地は防水されていますが、ファスナーは生地のままです。
防水スプレーをファスナーに施せば、よほどひどい雨に濡れっぱなしにしない限り内部に水が入ることはないと思います。
但しファスナーの金具は少し隙間がありますから、たまったお水に付け込めば内部にまで水は入ります。皆さんの着る衣服のファスナーと同じ程度です。
もし皆さんが、二胡を長期保存したいと考えているとしたら、その時にはケースから出して、日の当たらない空気の良く動く場所に置いておいてください。なるべく床ではなく高い棚などの上が良いかもしれません。
押し入れやクローゼットは内部に湿気がたまりやすいですね。
これからの梅雨時、二胡の蛇皮を触って、もし湿気っぽさを感じたら、乾いた布地で拭く程度にしてください。
乾燥剤などを直接皮に当てないでください、部分的に皮が乾いてひどい音になります。
また、この湿気の強い時には蛇皮が緩みます。新しい楽器には弾きこむチャンスだとも言えます。
多少雑音ポカったりしてもかまわずドンドン弾いてください。
新しい楽器を成長させる良い機会になるとおもいます。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ
これまで楽器を習った事がなく、従って楽器の扱いにも慣れがなく、スクールに通い始めた当初に先生から教えて頂いた事、理解するよりも言われるままにやってました。
こちらの工房で生まれる子達とは違い大手の量産品の二胡ですが、ブログを拝見して、今まで以上に大切に扱おうと思いました💡
乾燥剤、皮に触れない位置にくる様に二胡を置いて蓋を閉める様にしますね!
ありがとうございました!
一度二胡の救急箱読んでください。
九月くらいには再販される予定です