二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

4人4色!

2023-11-21 11:13:48 | 二胡の救急箱に書かなかったこと
先週営業土曜日は北川浩子先生御一行様。
工房が出来てから一番沢山の方が集まりました。
また楽器も3台は西野二胡一台は数年前に私が張り替えた黒檀の二胡でした。
もう9年前に購入された縞黒檀の二胡は良い響きになっていましたね。
縞黒檀はもしかしたら同じ構造だったら一番大きく鳴る、強くなる楽器でしょう。最初の内はその強さがやたら目立つのですが、流石に9年も弾いておられると甘い音色に変わってきます。
この方Sさんは相当良く響かせるようになっていました。使っている弓は昨年張り替えた西風。
光舜堂に置いてある様々な種類の弓をお試しいただいたのですが、やはり西風が一番!
確かに、この強くなる楽器にはクリアーに響く西風が合うようです。
Mさんは張替えの黒檀。それも少し楽器にアクセントをつけて、頭の牛骨の上にさらに黒檀を乗せたのです。
何台か二胡をお持ちですのであまり弾いておられなかった一台のようで、「少しここが鳴りにくい」と外舷の鳴りの悪さ気にしておられたのですが、「どこどこ!」と北川先生が弾き始めるとしばらくしてドンドン鳴り始めてきました。やはり二胡は弾きこまないと!
このMさんネオちゃん作った「しまかぜ」が大変お気に召したようで、確かに比較的倍音の少ない黒檀にはたっぷりと倍音を引き出す「しまかぜ」はより二胡らしい音に変化していきます。
そして北川先生はもう5年ほど麗風を弾いておられます。流石に馬毛が滑ります。
「この弓良いわ!」と舜風を試しておられ、元々ヴァイオリンの奏者の北川先生ですからどんな弓でも北川先生の音になるとネオちゃんもびっくりしていたのです。
でも舜風はさずがに中国風な雑味があって大変気に入られたようです。
「それでは麗風を舜風の毛にしますか?」
でもせっかくだからこの舜風は舜風でひいて、この麗風は違う毛にしたいとのこと、そこでネオちゃんが「イタリア産は?」
北川先生は以前ヴァイオリンでイタリア産の馬毛を試したことがあるらしく
「引っかかりすぎて、ぎすぎすした音になるので好きではない」と
まあ、お試しですから、とイタリア産二胡弓を弾いてもらうと。
何と華やかな!「演奏会向きですね!二胡だとこんな良い音になるのですね」とてもイタリア産の華やかに響く音が気にいられたようです。
二胡はどうやら弓毛の違いによる音色がとてもよくあらわれるようですね。
私も光舜松脂ができる度に二胡とヴァイオリンで試してみるのですが、引っかかりの違いなどはヴァイオリンの方がとても良く分かるのですが、松脂による音色違いは二胡の方が良く分かるのです。
4人目のTさんは花紫檀、今までもCDMを弾いておられたのですが、14周年記念での花紫檀がとても気に入られて、7月には購入されたのです。
今までは、西風を使っておられ、折角の黒毛のキャンペーンぜひ試してみたいと、黒毛で弾いてみるとまだまだ新しい花紫檀の音色に黒毛の優しい音が混ざり込んで、作った私が「これ良い二胡ですねと」思わず!いってしまったのですよ。
花紫檀は小葉紫檀と花梨の組み合わせ、倍音がとても多く最初は少し雑味と感じられるのですが、この黒毛の音色に包まれた感じはずいぶん優しく感じられたのです。
楽器により、そして人の感性により弓毛は二胡を随分違う音色に響かせるのだと感動した、土曜営業日でした。
工房光舜堂西野和宏&ほぉ・ネオ


Comment    この記事についてブログを書く
« 瞬間接着剤付けすぎ注意! | TOP | 待つのが仕事です。 »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | 二胡の救急箱に書かなかったこと