手賀沼アララギ短歌会

千葉県我孫子市で開催している短歌会のブログです。一緒に短歌を楽しみませんか。

会員の作品(2011年9月)

2011年10月10日 | 会員の作品
三谷和夫:谷津田の辺にみ寺しづけし丘の上へ墓所の続きて会ふ人もなく(新アララギ2011.9)
佐々木フミ子:募金箱に釣りの小銭を日々落とす我が為し得るはこれしきのこと(新アララギ2011.9)
関澤喜久子:空港より出で来て五月の北京の町雪かと紛ふ柳絮舞ひゐつ(新アララギ2011.9)
細田雄子:一輪の白菊棺に捧げむと小さくなりたる君に真向かふ(新アララギ2011.9)
小口勝次:佳き日あり苦しき日ありし五十年語り合ひては杯を交す(新アララギ2011.9)
松本ゆき:やめやうかどうしやうかと迷ひゐるまに新聞の集金が来る(歌会2011.9)
木村和子:少子化や超高齢化に備へるか「働く人間ロボット」研究中とは(新アララギ2011.9)
千葉照子:池の瀬に置かるる石と石の間を背鰭覗かせ鯉泳ぎゆく(歌会2011.9)
須田博:放射能に汚染されゐぬを願ひつつうからに送る「幸水」一箱(歌会2011.9)
今村和平:白桃のかをり先行し玄関に網目のクッションに包まれてきぬ(歌会2011.9)
今野英山:込み合ひても博愛席は空くままに台北市民に根づきし日常(新アララギ2011.9)
高橋毬枝:休耕の田の草陰に生ふる芹を摘まず去りたり汚染思ひて(新アララギ2011.9)
小熊宗克:落蝉は天を仰ぎて合掌し小さき蟻に身を与えいる(歌会2011.9)
山崎日出男:送り火を酒盃に映し幸願う古都の習はし今も続くや(歌会2011.9)
岸野トモヱ:盆がきて赤いほおずきを生けし時その葉のにおいにふるさとの庭思う(歌会2011.9)

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