< *印 新仮名遣い>
三谷和夫:語り部を終ふれば友と手を取り合ひ大き声上げ乾杯したり(新アララギ2018.9)
佐々木フミ子:病める子の窓にも見ゆとメール来ぬ天秤座ともなひ上る木星(新アララギ2018.9)
木村和子:植木屋は混み合ふ枝を大胆に切りてわれらの度肝を抜きぬ(新アララギ2018.9)
須田博:どくだみの真白なる花咲く見れば無下には抜けずはびこるままに(歌会2018.9)
千葉照子:魚沼より旨しと聞くは佐渡の米金出でし地に秋は近づく(歌会2018.9)
今野英山:この洲(しま)に醸(か)みなす技をもたらしし秦氏の社の手水は甘(うま)し(新アララギ2018.9)
高橋毬枝:貶(けな)されて少し褒めらるる学びの場この緊張感に病み付きとなる(新アララギ2018.9)
山崎日出男:リリーフを果たしし童顔のピッチャーを白髪の監督肩抱き迎へぬ(歌会2018.9)
麦島和子:*フラワーシャワーの祝福受ける新郎新婦純白のドレスに花びらが舞う(新アララギ2018.9)
岸野トモヱ:*マータンと呼ばれし彼の応援の寄せ書きに吾も加わりし事(歌会2018.9)
大倉康幸:*世の中が変わりゆくなら自らも変わりゆくのみAI時代に(新アララギ2018.9)
相川盈子:*満願の朝の粥を思い出すわが参籠の遠き日ありて(新アララギ2018.9)
宮本通代:明日あさつて雨の予報を確かめて仕立てし苗を畑に植ゑぬ(新アララギ2018.9)
葛岡昭男:*ちゃん付けで名前呼ばれた担任のおなごの先生は今も心に(新アララギ2018.9)
渡辺澄子:*父母の声聞こえはせぬか故里の奥津城への坂のぼりてゆけば(歌会2018.9)
石川芳江:*すれ違うたびに雨傘傾けて山吹の花の咲く道を行く(歌会2018.9)
丸山さち子:*忘るる多き義母はしっかり憶えてた小日向の家失いしこと(新アララギ2018.9)
立川多喜子:寄り合へば貧しき時代を懐かしむかくて老人われらはびこる(新アララギ2018.9)
戸田邦行:*事件事象降りかからぬを安堵する己の心に湧きくる嫌悪(新アララギ2018.9)
鈴木英一:オレゴンの小さな町に大垂れ幕 ‘Buy a Car’ に ‘Get a Gun’ と(歌会2018.9)
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