手賀沼アララギ短歌会

千葉県我孫子市で開催している短歌会のブログです。一緒に短歌を楽しみませんか。

会員の作品(2023年2月)

2023年02月27日 | 会員の作品
2023年2月作品抜粋  *は新仮名遣い

佐々木フミ子:古書市に手に取る『大人のグリム童話』開けばふとも煙草が匂ふ(新アララギ2023.2)
千葉照子:胸腹の翡(ひ)色(いろ)定まり翡翠(かはせみ)のわが画の完成漸く近し(歌会2023.2)
今野英山:神族にありとあらゆる進化あり人の弱みにつけ入る神も(新アララギ2023.2)
高橋毬枝:すぐ散りし金木犀に返り花甘くかをりしその黄金色(新アララギ2023.2)
麦島和子:*母の死に声あげ泣きたる吾が背なを静かに撫でる夫に気づきぬ(新アララギ2023.2)
岸野トモヱ:*牧畜が危機にあるらし飼料など輸入だのみの日本の今(歌会2023.2)
大倉康幸:*文献がファイルされたまま眠っている思い出いつか捨てねばならぬ(新アララギ2023.2)
相川盈子:*おのが死の迫るを知らず逝きし君持ちくれし柿ふたつ残れり(新アララギ2023.2)
宮本通代:四苦八苦しながらZOOMを立ち上げぬホストとなりてミーティングを進む(新アララギ2023.2)
丸山幸子:心の痛みがわかる司祭になりたいと言いいし君が得たる鬱病(新アララギ2023.2)
鈴木英一:コロナ禍に確たる見通しなきままに規制が緩むこれでいいのか(歌会2023.2)
東寿美枝:「忘れた」と夫の一言で終りたる私たちの歴史思ひ出してよ(新アララギ2023.2)
今野礼子:*幾億年樹液は小さき虫抱き妖しきまでの琥珀の光(新アララギ2023.2)
桂 崇人:*その笑いに何度救われたことだろう「陽の波動」を持ちたる父よ(新アララギ2023.2)
高木千春:*五十路過ぎ初めて父となりし友夜泣きつらいと笑顔に語る(歌会2023.2)

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