手賀沼アララギ短歌会

千葉県我孫子市で開催している短歌会のブログです。一緒に短歌を楽しみませんか。

会員の作品(2012年2月)

2012年03月12日 | 会員の作品
三谷和夫:干拓田のかなたに入り日傾きて白亜のビルは紫色に(新アララギ2012.2)
佐々木フミ子:清掃も親睦と集ふこの沼辺けふは線量計持ちて缶拾ふ(新アララギ2012. 2)
関澤喜久子:ハロウィンのパレードに訪ひ来る児らのため菓子をセットにす百人分余りを(新アララギ2012. 2)
細田雄子:「先生」と声に呼ばへど返るなし吟醸の「美少年」をグラスに湛ふ(新アララギ2012. 2)
小口勝次:左手に甲斐駒ケ岳右手には八ヶ嶺近くふるさとに入る(新アララギ2012. 2)
松本ゆき:通学路に日脚伸びたり下校時の児童ら上ぐる声の明かるし(歌会2012. 2)
木村和子:アメリカ産北海道産に地元産迷ひつつ買ふブロッコリーを(新アララギ2012. 2)
千葉照子:白き絵具乾かぬうちに掻(か)きし点崩るる過程が窪みに遺れり(歌会2012. 2)
坂巻志津江:高女一年の一二月八日その日以後我等学ぶこと絶へてなかりき(歌会2012. 2)
須田博:冬至の湯ひびあかぎれを治すと言ふ柚子を浮かべて手足を擦る(歌会2012. 2)
今村和平:山道を足跡たよりに踏みゆけり雪道つづく文殊堂まで(歌会2012. 2)
今野英山:被災せし木も甦れ赤々とプロメテウスの炎となりて(新アララギ2012. 2)
高橋毬枝:寒暖に風雨に撓ひし皇帝ダリア二階に届き三週経たり(新アララギ2012. 2)
小熊宗克:手賀沼に白鳥親仔を囲むごと水鳥集ひ冬を越しゐる(歌会2012. 2)
山崎日出男:冬の陽が柔らかに射すマラソンに公務員ランナーの勝利は清し(歌会2012. 2)
岸野トモヱ:辰年の九月四日で九十六命保てり病床の母(歌会2012. 2)
金井加代子:味噌づくり義母の跡つぎ四十年今年も睦月に仕込み終りぬ(歌会2012. 2)

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