この茶色の髪は「渋紙」と申します。
ご想像の様に「柿の渋」を使用しています。
結構な金額がします。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/b5/e86d87e825c8154c2d716fecf07639a2.jpg)
彫る文字を書いて、残すところと彫るところ
を頭に描いて彫って行きます。
例えば「回」の文字を彫るときは、
何か所か残さないと真ん中が欠落します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/56/1bea9496de603db923f2361829d2ffb8.jpg)
今回の「む」も難しい文字でした。
それでも平仮名を指定されましたので幾分楽でした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/d0/4f9d50a1816a6760860149ce113e50ce.jpg)
カステラに刷り込みますとこんな感じになります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/2b/24d1629669cc638905b3c73be261afdd.jpg)
この技法は、羊羹を流す前に羊羹舟に刷り込んで、
羊羹が固まった時にひっくり返すと、刷り込んだ文字が羊羹に綺麗に写っているという
和菓子ではお馴染みの技なのですが、羊羹舟はステンレスで硬い所ですが
カステラは柔らかさがあるので、やりにくさがあります。
この名前を入れることにより、1日経ってからの作業になりお客様にカステラをお渡しするのが1日
遅くなったり、入れることにより日持ちの点でこの部分だけ早く悪くなる可能性が大です。
ですので、余りお薦めは致しません。