( 焚火 )
昨今は焚火も畑焼きも例外を除いて禁止されていますが、太古より人は火を
熾し、煮炊きをして、暖をとり、生活の真中にあったような気がします。
また焚火はコミュニケーションの場であり、それは文化にも通じるように思うの
ですが、皆さんはどう感じられますか?
ころころの小学生の頃の冬の朝、炭屋のおじいさんが炭俵で焚火をしてくれて
それが登校の集合場所になっていました。その時代ですから集団登校など
無いわけですが、いいタイミングで「さあ、行きなさい」とそのおじいさんが声を
かけてくれます。 「行ってきます」 と子供達の声がまだ耳の奥に残っています
片頬のほてり焚火を離れても 片山由美子
夜焚火や闇より波の走り出づ 岡本眸
夕焚火生命線のまつかつか 大倉郁子
帰りきし父に焚火のにほひあり 大高 翔
「伊吹嶺」12月号より
航跡の白穂に触るる秋つばめ 八尋樹炎