( 蓮華草・げんげん・紫雲英 )
げんげ田の鋤かるる匂ひ遠くまで 阿部みどり女
げんげ野ゆく足の先まで明るくて 菖蒲あや
げんげ田や月夜ながらの花ざかり 大峯あきら
睡る子の手より紫雲英の束離す 橋本美代子
タラップを降りて紫雲英の風の中 西村和子
手に取るなやはり野に置け蓮華草 正岡子規

伊吹嶺4月号 遠峰集より 
病院の待合室に聖樹の灯
下町や都電の柵に冬の薔薇
錫錠に注連飾らるる地蔵かな
通りゃんせの唄の小径や梅の花
針供養豆腐の角に釣りの針 武藤光晴
げんげ田の鋤かるる匂ひ遠くまで 阿部みどり女
げんげ野ゆく足の先まで明るくて 菖蒲あや
げんげ田や月夜ながらの花ざかり 大峯あきら
睡る子の手より紫雲英の束離す 橋本美代子
タラップを降りて紫雲英の風の中 西村和子
手に取るなやはり野に置け蓮華草 正岡子規



病院の待合室に聖樹の灯
下町や都電の柵に冬の薔薇
錫錠に注連飾らるる地蔵かな
通りゃんせの唄の小径や梅の花
針供養豆腐の角に釣りの針 武藤光晴