( 花蘇芳 )
形見には帯こそよけれ花蘇芳 神尾久美子
筆文字の艶に色増す花蘇芳 河野多希女
半生の狂ひしときの花蘇芳 山田みづえ

伊吹嶺4月号 遠峰集より 
春日差す硝子張りなる仁王門
祓はれて本堂に豆打ち合へり
餌付場にもみ合ふ鯉や春の水
投函の音かろやかに春立てり
御嶽のまばゆき空や木の芽晴 伊藤範子
形見には帯こそよけれ花蘇芳 神尾久美子
筆文字の艶に色増す花蘇芳 河野多希女
半生の狂ひしときの花蘇芳 山田みづえ



春日差す硝子張りなる仁王門
祓はれて本堂に豆打ち合へり
餌付場にもみ合ふ鯉や春の水
投函の音かろやかに春立てり
御嶽のまばゆき空や木の芽晴 伊藤範子