( 寒卵・寒玉子 )
寒卵二つ置きたり相寄らず 細見 綾子
霊場の瀧へ供へし寒玉子 栗田やすし
寒卵わが晩年も母が欲し 野澤節子
寒玉子ゆだりゆらげる湯村の湯 阿波野青畝
掌に受けてまだあたたかき寒玉子 掛布光子
寒卵割つて言ひたきこと忘れ 服部冨子
三輪山の祠に赤き寒卵 国枝隆生
寒卵呑むのど仏二度動き 山 たけし
朝の市産毛貼りつく寒たまご 上杉美保子
寒卵狂ひもせずに朝が来て 岡本眸
大つぶの寒卵おく襤褸の上 飯田蛇笏
籾殻の底よりとりて寒卵 長谷川櫂
寒卵二つ置きたり相寄らず 細見 綾子
霊場の瀧へ供へし寒玉子 栗田やすし
寒卵わが晩年も母が欲し 野澤節子
寒玉子ゆだりゆらげる湯村の湯 阿波野青畝
掌に受けてまだあたたかき寒玉子 掛布光子
寒卵割つて言ひたきこと忘れ 服部冨子
三輪山の祠に赤き寒卵 国枝隆生
寒卵呑むのど仏二度動き 山 たけし
朝の市産毛貼りつく寒たまご 上杉美保子
寒卵狂ひもせずに朝が来て 岡本眸
大つぶの寒卵おく襤褸の上 飯田蛇笏
籾殻の底よりとりて寒卵 長谷川櫂