1月 11日

2018-01-11 03:46:14 | Weblog
                (  寒卵・寒玉子  )



寒卵二つ置きたり相寄らず            細見 綾子



霊場の瀧へ供へし寒玉子             栗田やすし



寒卵わが晩年も母が欲し             野澤節子



寒玉子ゆだりゆらげる湯村の湯          阿波野青畝



掌に受けてまだあたたかき寒玉子         掛布光子



寒卵割つて言ひたきこと忘れ           服部冨子



三輪山の祠に赤き寒卵              国枝隆生



寒卵呑むのど仏二度動き             山 たけし



朝の市産毛貼りつく寒たまご           上杉美保子



寒卵狂ひもせずに朝が来て            岡本眸



大つぶの寒卵おく襤褸の上            飯田蛇笏



籾殻の底よりとりて寒卵             長谷川櫂
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする