11月 19日

2020-11-18 12:50:56 | Weblog
                       落葉・落葉焚・落葉山・椎落葉・朴落葉


     朴落葉少しの風に遠く飛ぶ         細見綾子


     頬杖の卓屋根滑る夜の落葉         沢木欣一


     音立てて踏む子規庵の柿落葉        栗田やすし


     トンネルの奥の奥まで椎落葉        丹羽康碩


     城跡へ踏むたび匂ふぬれ落葉        岸本典子


     平家谷くるぶしまでの朴落葉        佐藤とみお


     朴落葉はりつく雨後の石畳         伊藤範子


     堆き銀杏落葉の明るさよ          武藤光晴


     桂落葉甘き香ほのと関所跡         桜井節子


     柿落葉散り込む耶蘇の隠し井戸       廣島幸子


     落葉してすずかけの実の揺れどほし     服部鏡子


     幇間の碑の辺落葉の吹き溜まり       ころころ



          

          


     手が見えて父が落葉の山歩く        飯田龍太
     

     むさしのの空真青なる落葉かな       水原秋櫻子


     わがための珈琲濃くす夜の落葉       福永耕二


     からからと落葉追ひ来て追ひ越しぬ     星野立子


     ニコライの鐘の愉しき落葉かな       石田波郷


     夫見舞ふけふを限りの落葉道        石田あき子


     くすぶりてゐしが一気に火の落葉      檜 紀代



          


     
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする