９月 １０日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　溝蕎麦・牛の額



　　　　　　　　　　溝蕎麦の白埋め尽す城の堀　　　　　　　　　　　矢野孝子


　　　　　　　　　　舟着場跡や溝蕎麦一面に　　　　　　　　　　　　岸本典子


　　　　　　　　　　溝蕎麦や島の湧水鳴りどほし　　　　　　　　　　若山智子


　　　　　　　　　　たそがれの砦みぞ蕎麦明りかな　　　　　　　　　山　たけし


　　　　　　　　　　溝蕎麦や白山麓の堅豆腐　　　　　　　　　　　　牧　和代


　　　　　　　　　　磨崖仏見て溝そばの種とばす　　　　　　　　　　井沢陽子



　　　　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　みぞそばに沈む夕日に母を連れ　　　　　　　　　中村汀女


　　　　　　　　　　溝そばは群れて淋しき花なりし　　　　　　　　　稲畑汀子


　　　　　　　　　　溝蕎麦に一棹さして渡舟出づ　　　　　　　　　　富永双葉子


　　　　　　　　　　溝そばに出水汚れの残りをり　　　　　　　　　　五十嵐播水


　　　　　　　　　　溝蕎麦の花引き抜きて測量す　　　　　　　　　　広瀬恵美


　　　　　　　　　　溝そばの流れが区切る関所址　　　　　　　　　　北野民夫



　　　　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　サイトから一部資料・写真お借りしています