1月 20日

2010-01-20 20:24:20 | Weblog

         ( 大寒 )

 

今日は大寒・・とは名ばかりの暖かな東京でした。

 

大寒の一戸もかくれなき故郷           飯田龍太

 

大寒の明日へきちんと枕置く            岡本眸

 

大寒の街に無数の拳ゆく              西東三鬼

 

大寒や畳を拭けば畳泣く                             辻田克巳

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1月 19日

2010-01-19 19:46:23 | Weblog

         ( ふきのとう )

 

         細見綾子

 

生きいそぎ蕗の薹やき焦したり      

 

蕗の薹見つけし今日はこれでよし

 

蕗の薹喰べる空気をよごさずに

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1月 18日

2010-01-18 19:10:18 | Weblog

          ( 雪椿 )

 

雪椿一期といふを惜しむなり          谷崎トヨ子

 

山伏の奥駆け径や雪椿             阿部月山子

 

耐へぬきし女明るし雪椿             中嶋秀子

 

雪椿崩れても艶こぼしけり            安野良子


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1月 17日

2010-01-17 01:57:48 | Weblog

        ( 葉牡丹 )

 

この写真は浅草寺裏の公衆トイレの前のもの。ただ一株を菰囲いされていました。
* 久々に現場に出て、左足首の筋を伸ばしてしまったようです。二日目まだ痛い

 

葉牡丹の渦のひかりのひびきかな         佐川広治

 

葉牡丹の渦一本にあふれたる            西島麦南

 

葉牡丹に午後の人出の駅広場                       若倉文子


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1月 16日

2010-01-16 00:02:02 | Weblog

        ( しもばしら )

 

霜柱はシソ科の植物です。冬枯れた茎に氷の結晶ができるのでこの名前になりました。葉は対生し,縁に鋸歯があります。上部の葉のわきに一方にだけ花をつける花穂を出し,白く小さな唇形の花をたくさんつけます。
今年初めて赤塚植物園で見られました。年に一回それも開園と同時に入園しないと
解けて見られません。

例句には一句だけありますが、花の時期のものです。

 

月今宵白々と咲くしもばしら          上原瑞子

 

霜柱どの一本も目ざめをり           加藤楸邨

 

一枚の葉が立つて居り霜柱           永田耕一郎

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1月 15日

2010-01-15 00:11:19 | Weblog

         ( 小正月 )

 

小正月(こしょうがつ)とは、正月の望の日(満月の日、旧暦一月十五日)のこと。現在は新暦1月15日に行われる場合もある。元日を大正月と呼ぶのに対してこのように呼ぶ。

 

夜をこめて大根を煮る小正月            細見綾子

 

喪の女鎌倉で降り小正月               沢木欣一

 

夕方がすぐ来てしまふ小正月                         下鉢清子

 

小豆粥母を真中に集ひし日                             星野椿

 

杉箸のほのかに染まり小豆粥                          猿橋統流子




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1月 14日

2010-01-14 00:58:39 | Weblog

         ( 水仙 )

 

抱かねば水仙の揺れやまざるよ         岡本眸

 

水仙の痛みと添ひ寝したるかな          正木ゆう子

 

水仙の芽のもちあぐる大地かな          宮坂静生

 

水仙は密に挿しても孤なる花            大橋敦子

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1月 13日

2010-01-13 00:29:19 | Weblog

         ( 寒牡丹・冬牡丹 )

 

寒牡丹はづかしきまで覗かるる          西村和子

 

寒牡丹敬ふごとく近寄るも             下鉢清子

 

日に透きてひたくれなゐの寒牡丹         深見けん二

 

亡きひとのそのひとのこゑ冬牡丹         黒田杏子

 

一輪は菰より出て冬牡丹               寺井谷子


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1月 12日

2010-01-12 00:20:19 | Weblog

         ( 侘助 )

 

侘助や茶席につづく鳰の水            池田蝶子

 

一つ落つ一つの音の 白侘助           高橋千鶴子

 

侘助の二つの花の一つ落つ            都甲君子

 

侘助のひとつの花の日数かな           阿波野青畝


 

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1月 11日

2010-01-11 00:04:08 | Weblog

         ( 成人の日・繭玉 )

 

今年初めての東京大仏へ御参りに行きました。
途中の板橋区の民族博物館での催事は区内の伝統工芸師の実演と展示です。
少し早めだったのでまだ実演もなく、その脇で地区のご老人と主婦、子供達が
繭玉を枝に挿しています。繭玉はお米の粉の団子で白と薄紅の二色、まばらに
金柑をさしています。私も誘われるままに2~3個を枝に挿させてもらえました。
この繭玉は小正月の一日のための飾りで、翌日にはお飾りを焼く火で炙って食べて
しまうそうです。ご老人曰く、何にもない時代だったから、こうでもしないと楽しみも
無かったからね。 初めての体験でしたが、いやはや米団子がこれほどベタベタ
するものだとは知りませんでした。

 

黒板に繭玉の影受験塾               沢木欣一

 

繭玉のすぐ揺るる枝の決りをり           後藤比奈夫

 

枝に刺す繭玉のまだ湯気立てて           浅見さよ

 

人夫らに成人の日の天あたたか           古賀まり子

 

道にはずむ成人の日の紙コップ           秋元不死男


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