( 河津桜 )
東京の桜の開花予報は今月23日となっていますが基準木の事、もうあちこちの
日当りの良い蕾は咲き出しています。写真は河津桜、緑の若葉とのコントラストが
日に透けるようで綺麗でした。 底紅と言えば木槿の事、しかしこの河津桜の底紅も
何とも言いがたい美しさがあり妖艶とも感じられます。
青空へ紅濃き河津桜かな 掘井より子
河津桜見し夜の夢の韓紅 林 節子
ゆくりなく鎌倉五山初桜 小島左京
人混まぬ朝の大仏初桜 石井とし夫
( 鈴蘭水仙・スノーフレーク・大待つ雪草 )
咲く姿は鈴蘭と同じようですが,花弁の縁にある緑色が特徴的です。
例句検索では一句しか有りませんがきっと多くの方が詠まれているのでしょう
スノーフレーク子とその子らを迎へけり 市村究一郎
鈴蘭の谷や日を濃く雲一重 中村草田男
鈴蘭はコップが似合ふ束ね挿す 鈴木榮子
( 楤の芽・たらのめ・多羅の芽 )
岨の道くづれて多羅の芽ふきけり 川端茅舎
富士見えぬ富士山中に楤芽掻く 堤俳一佳
たらの芽やこまごまと葉をたたみたる 瀧春一
たらの芽の仏に似たる瀬のひかり 角川源義
( 苗床 )
苗床や風に解けたる頬かむり 阿部みどり女
苗床に人肌ほどの温みあり 遠藤八重
苗床となりて濡れゐる蜜柑箱 飴山 實
苗床にひと日風荒れひと日雨 成瀬櫻桃子
( 一人静 )
隠し湯へ一人静の灯る径 木村幸枝
寄り添ひて一人静の咲きゐたり 坪井 さちお
どこまでも一人静や迷ひ道 幸田昌子
一人静つひの没日に見出でけり 林翔


本来ならば今日の話題は「ホワイトデー」 なのでしょうね。
とりあえず、何かしましょう。
昨日の事、娘から前撮りの写真から3ポーズ選んで・・と約20ポーズの写真を手渡される
今では結婚式前に新郎新婦の写真をとり終えてしまう。「前撮り」というらしい。
衣装合わせでは見たウエディングドレスの後ろ姿も、いざこうして本番の姿と幸せそうな笑顔に
胸が一杯になる。 そうなると写真選びなど出来るはずがない。
父親はただただ感激や寂しさで泣くのじゃないんだ。
娘の幸せそうな笑顔に、誕生の喜びからの彼女との一瞬一瞬の思い出が蘇る。
この一番の幸せの笑顔を待っていたから。
あと一週間、しっかり父親をつとめましょう。
眩しめるホワイトデーの婚衣装
( すかんぽ・酸模 )
高館に長きすかんぽ折りたるよ 細見綾子
すかんぽ土手いつの代どこでも子は馳けて 平井さち子
遠浅間すかんぽ青き蜘蛛のせて 宮坂静生
淋しさのあるとき惨め酸模噛み 岡本 眸
独り言
掲載の写真に写っている水・・・この写真は皇居のお堀端です
東京のど真中でもすかんぽが咲きます